1960年代
当然、へヴィ・メタルどころかハードロックなるものも
明確なコンセプトとしては生まれていなかった時代。
へヴィ・メタル、ハードロックのルーツとしては
「?????」
というバンド、作品もあるが
私の年代相応の趣味である
IRON BUTTERFLY |
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名曲 |
タイトル曲は80年代、SLAYERもカバーしている。時代色も濃いサイケデリックロックの第1人者であるが、かなりハードロック寄りのサウンドである。名曲であるタイトルチューンより普通の曲が結構カッコいい。捻じ曲がった変人ヒッピーのような捉え方をされている向きもあるも、今聴けば今現在のサイケデリックのほうがよっぽど捻じ曲がっており、どのようなジャンルであっても30年前40年前の原典はマイルドで聴きやすいということを教えてくれる名盤。 |
BAKERLOO |
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名曲 |
COLLOSEUMやNAZARETHに参加した、とりあえず存在感まで渋すぎるデイヴ・クレンプソン(コージー・パウエルの1stソロで"the Loner"を弾いてた人)の数少ないリーダーバンド作品。バンドはこのアルバムだけで消えた。突っ走るスリリングさはもうひとつであるが、白人のブルースロックがその激しさ高じてハードロックに進化したというその過程を堪能できる名盤。インストがめちゃくちゃクール。 |
THE ANIMALS |
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名曲 |
名曲アルバム、という言葉が遥か太古の昔から存在するが、ベスト盤はまさにそうであるべきというベスト盤。"House
of the Rising Sun"は名曲中の名曲。これ以上慟哭のメロディーラインを持つ曲はない。いろんなバンドがカバーしているが、RIVERDOGSというバンドのカバーが個人的には一番素晴らしかったと思う。 ただのオールディーズ宴会ポップスバンドとは違い、このバンドは黒人ソウルミュージックとの橋渡しを真摯に取り組んだ、存在感からして歴史的なバンド。この時期まだ生まれたての赤ちゃんバンドであったローリング・ストーンズもまた、黒人ブルースを神棚に祭ったような拙いブルースロックをやっていたが、音も実力もこの時期ではアニマルズのほうが数段上でした。 |
BLIND FAITH |
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名曲 |
エリック・クラプトン+スティーヴ・ウィンウッドというスーパーロックバンドのひとつだったが、内容は非常に田舎くさい、ホコリくさい音で幕を開ける。実際これが都会的だったのか牧歌的だったのかは1969年当時をリアルタイムで知る人に聞く他ないが、この時代の最も新しい音であったのは間違いない。ブルースロックのお宝的アルバム。 歴史的名曲"Presence of the Road"の澄んだ空気が素晴らしい。 |
YES |
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名曲 |
もちろん、のちの作品に比べればこれという名曲もないが、しかしプログレファンが何と言おうが、ハードロック耳が大いに喜ぶ意外なサウンドである。ない人にこそ真っ先に聴いてほしい。 YESをよく知ら "Every Little Thing"はビートルズのカバー、原曲は安穏な曲であってもこのYESバージョンはとにかくハードロック。歌メロだけが同じで、全然違う曲になってしまっている。この時期によくぞこういうことができたもんである。よくビートルズが怒鳴り込んでこなかったもんだと思う。個人的にはビートルズカバー曲の中でもいちばん気に入っている。原曲を軽く踏み越えてしまっている。 |
STEPPENWOLF |
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名曲 |
「ヘヴィ・メタルという語を初めて使用したのはブルー・オイスター・カルトである」というのが定説であるが、ではこのSTEPPENWOLFの名曲"Born
to Be Wild"の歌詞、 I like
smoke and lightning というのは何だ。 |
TEN YEARS AFTER |
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名曲 |
いまだにこのタイトル、何と読むのかわからないのであるが、これはブルージーハードロックの名盤。 ホコリくさくてどうしようもないが、この時代の色である。朝に聴けば仕事も休んで用事も全部キャンセルして一日中寝ていたくなるが、短い期間であれ、これが世界のロックであった時期が実際にあったというのが面白い。特にこのバンドはズズズズズズギュギュギュギュギュと引きずるようなギターサウンドが特徴的だった。 89年に突如復活してZZ TOPみたいな音を出していたが、全然売れなかった。 |
B.B.KING |
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名曲 |
69年リリース、であるがこのアルバム、このおっさんの通算何枚目のアルバムになるのか? なんとなんと、なんと19枚目。1969年の時点で19枚目のアルバム。嘘ではない。本当である。調べてみてほしい。 ブルースの神様である人が、実際はこの時期に全然泥臭くない音を出していたというのがというのが驚き。なぜか白人ミュージシャンのほうが泥臭い音を出していたという。 世紀の名曲、20世紀ミュージックの金字塔"the Thrill Is Gone"の艶とメロディーは今でも十分に堪能できる。まるで名作映画のタイトル曲。私は若い頃からこの音は好きでした。 2013年春現在、いまだ現役の87歳。『彼は歌っているときにはギターを一切弾かないが、これは本人によると「歌いながらギターを弾くことは難しい」ということである』...ウィキペディアより。 さすがと言う他ない。 |
THE MOODY BLUES |
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名曲 |
このバンドはおっさん連中(...当時は若い)に今でもファンが多い。 プログレにしては非常にメロディーがカジュアルで、ポップスにしては異常に手が込んでいて、そしてさりげなくメンバー全員無茶苦茶なバカテクである。通して聴けば、このアルバムから一般洋楽ファンにぐんと近くなってきたような雰囲気があった。 "Lazy Day"は本当に曲名通りのそんな曲でケッサク。明日仕事休みたくなる。 |
DEEP PURPLE |
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名曲 |
偉大なる世界のハードロック首領様ディープ・パープルのファーストアルバム!という空気が全然ない、ハードロックファンが思うに非常に愛想のない音がこれまた痛快。 VANILLA FUDGEにIRON BUTTERFLYとご同輩の、ハードロックのエッセンスもちょっとありのサイケデリックロック、そんなサウンド。 大体ビートルズの"Help"をこんな風にアレンジしたバンド、ありますか。モータウンの黒人ポップス"You Keep Me Hangin' On"を100パーセント自分のものにしてしまったVANILLA FUDGEのあのサウンドとまったく同様、よく本家が怒ってこないなと思う凄いアレンジである。 でもオープニング曲のインストはホントにカッコいい。リッチー・ブラックモアも全然余裕のないただの新人ギタリストで、そこもまた良い。 |
PETER GREEN'S
FLEETWOOD MAC |
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名曲 |
ゲイリー・ムーアのお師匠、ピーター・グリーンによる名盤。 FLEETWOOD MACは当初はブルースバンドだったのだという事実はどこか他のサイトで読んでもらうとして、とりあえずこれだけ派手なブルースロックに耳も盆踊り状態。ジョン・メイオールやその弟子エリック・クラプトンのこの時期のギターは、どうも渋くてアダルトで、昔から私の趣味には合わん。私にとってはブルースギタリストの神様はアメリカ人丸出しジョン・フォガティーと、生粋のイギリス人ピーター・グリーン様である。 |
CREAM |
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名曲 |
ブリティッシュロックを語る際絶対外せない作品ではあるが、そういう作品こそ私は苦手であり、おっさんのくせに何を言うとるのだと言われるが、結局、本屋さんで売ってる豪華なロック紹介読本に並んでいるアルバムにあんまり思い入れなどない。40何枚、ここで紹介させていただいているが、この世界的名作が34位とは何事だとお叱りを受けることでしょう。 ただこのアルバムに★5つを献上させていただきたい理由は、裏のことなど何も知らないでも堪能できるこの曲の素晴らしさ。オープニング曲、大スタンダードの"White Room"はこれでもかと同じメロディーが繰り返されて、そして最後は長いソロ。こういうパターンの曲は非常に好きです。この曲に限り完全に歌モノだった。このバンド含めて数々の歴史的名人バンドについて言えることであるが、楽器の名人は結局、歌メロの名人でもあったと思う。 |
PROCOL HARUM |
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名曲 |
タイトル曲「蒼い影」は全世界で大ヒット、今でも誰でも知っている名曲中の名曲であるが、アルバム全曲までこの曲と同じカラーというわけではない。まさにブリティッシュロック丸出しの格の高い曲が並んでいる。あのKINKSがふざけるのをやめて正装したようなイメージもあり。 有名な曲じゃないが、ラストのインスト曲"Repent Walpurgis"は本当に痺れるくらいの凄い名曲。「バッハの名曲群からインスピレーションを授かった曲」というのを何かで読んだが、67年にこんな凄い曲があったら80年代のハードロックキーボードプレイヤー形無しである。 |
THE BYRDS |
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名曲 |
BYRDSといってこのアルバムを出す人間はあまりいないように思うが、何と言っても"So
You Want to Be a Rock'n'Roll Star"(...当時の邦題はけったいなのがついてました)が入っておるのだ。ライブアルバムのオープニングだったトム・ぺティーのカバーもおそろしく感動的だったが、原曲も動くアメリカ音楽史丸出しの、素晴らしい曲である。 "My Back Pages"はこれまた有名、ボブ・ディランのカバーであるが(当時ボブ・ディランとは親戚みたいな関係だった)、同じ世界に住んでいて音は全然違っていた。そこが面白かった。 |
THE BEACH BOYS |
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名曲 |
いつだったか、ベスト盤ではなくこの"PET
SOUNDS"という作品+アウトテイクなどを全部納めたCD3枚4枚組ボックスセットが出ていたくらいで、サーフィンUSAサウンドから距離が置かれた名作として扱われているアルバム。 確かにサーフィンUSAという音ではない。噂ほどサイケデリックロックにかぶれているわけが、今のリスナーには本当に意外、実際オールディーズロックの凄みのようなものがここにある。 |
THE ROLLING STONES |
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名曲 |
のちのリスナーが考えた観方ではあるが、オールディーズ宴会ロックからそろそろ卒業したのがこのアルバムだと思う。かっこよさやらクールさやらそういったものより、まず最初に曲が良いという今においては非常に聴きやすいアルバム。 かっこいい音というのは時代的なものがあるから、オヤジリスナーに懐かしさだけが前に来るものであり、この時代をまったく知らない若い人間には博物館のわかりやすい展示物を鑑賞するような感覚があるだけだろう。純粋に耳が楽しむ要素はあまりない。特にビートルズ初期のサウンドが90年代〜今のロックマニアには結構受けが悪いのはそういう理由だと思う。 このアルバムは全然違う。 |
LOVIN' SPOONFUL |
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名曲 |
ウッドストックの牧師ロッカー、ジョン・セバスチャンのバンド。これは98年に出た、おそらく今いちばん買いやすいベスト盤だと思う。 いきなり名曲"Summer in the City"炸裂。「ダイ・ハード3」である。オープニング、ニューヨークの街並み、いきなりどお〜〜っかーーーん!とビルが爆発。その、爆発するまでの平穏無事なニューヨークの街中のシーン、何分か鳴っていた曲がこの曲。 66年シングルでリリースされた曲であるが、4枚ほど出たスタジオアルバムには入っていない。その代わりアホほど数が出ているベスト盤にはどれにでも入っている。 |
DAVID BOWIE |
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名曲 |
まだ全然フォークロック時代のサウンド。エレキギター、全然鳴ってない。なのにこの曲の盛り上がり。 80年代のデイヴィッド・ボウイはあまり好きじゃないが、あのチャラチャラ踊る姿こそがこの人と思ってるリスナーが今やほとんどのようで。80年代以降の曲が入っていない、70年代の選曲中心のベスト盤などもあるので、若い人はぜひぜひ聴いてくれい。 |
THE WHO |
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名曲 |
申し訳ないが、私はWHOはわからん。STATUS
QUOが世界一好きなバンドだと長年豪語しながら、実際イングランド代表ロンドンの歴史、THE
WHOは全然よくわからん。 ただし個人的にこのアルバムは素晴らしいと思います。ロックオペラなる作品であるが、そういうのも歴史初だったんじゃないだろうか。英語がわからずとも、流れるような絵が確かに頭に浮かぶ、素晴らしい音絵アルバムだと思う。勇ましいオープニングメロディーが小難しくなくて素晴らしい。 |
JEFF BECK |
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名曲 |
ジェフ・ベック&ロッド・スチュアート2作目。とりあえずびっくりするのが"Jailhouse
Rock"、かの有名な「監獄ロック」。途中で曲そのものが潰れてしまったかのように狂い倒す、ものすごくこれがハードロックである。私が尻を出して走り回っていた幼児であったこの時期、リアルタイムで聴いたはずがないが、大人になってからこれを聴いてぶっ倒れた思い出がある。知らない人、絶対腰抜かしますよ。 ストーンズ、ビートルズ、キンクス、その他有名どころを渡り歩いたピアニスト(...キーボードプレイヤーとは違う)ニッキー・ホプキンス、この人のピアノまで本当に暴れまくり。 |
CREEDENCE CLEARWATER
REVIVAL |
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名曲 |
教科書そのままのアメリカンカントリーギターサウンド、しかしギタリストにとってはこれはひとつのパラダイスサウンドである。こんなに自由に奔放なギターはない。だからといって楽しい歌ばかり歌っているわけでもなく、結構シリアスな曲もあるけど、ギターが喜んでいる、というのか、ギターに意思があるとして、そのギターがこの世に生まれたことを心底喜んでいるような雰囲気。 音楽性は決してギターオリエンティッドではないところが本当に素晴らしい。いまだに多くの人に愛される理由である。CDのクリアーサウンドがこれほど嬉しかったアルバムもない。ジョン・フォガティー、最高の名手である。 |
THE ALLMAN BROTHERS
BAND |
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名曲 |
これもまた、意外にハードロックサウンドである。1969年という時代のメタル、そういう捉え方でも私は全然かまへんのとちゃう、と思う。 オープニングから来るわけではないが、3曲目"Black Hearted Woman"がこの時期一番のハードロックと言い切っていい。 イギリス産中心、完成度第一のハードロックは70年代真ん中頃に完成したが、アメリカンサザンロックの始祖オールマン・ブラザース、醍醐味は最初から、イギリス勢と比較した際の完成度のなさにあった。出突っ張り。歌のバックでもギターが全然おとなしくない。 このバンドのこの時期の音を聴けば、特にイギリスのハードロックは品行方正の真面目太郎に見えて仕方がない。 |
BLOOD, SWEAT &
TEARS |
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名曲 |
セカンドアルバム。デビュー時のCHICAGOと人気を2分したブラス・ロック。 こっちの方が通(つう)的評価を賜っている。私はマニアじゃないのであまり突っ込んだことは言えないが、CHICAGOはブラスという新しい武器のダイナミックさをアピールしていたのに対し、このBS&Tはブラスの心、まったく正しくバンド名を体現していたと思う。比較すべきはロックの教科書に載るヒーローたち以前に、BOOKER.T&MG'Sに近そうな音楽性を持つ、黒人ソウルの白人継承者という感じがする。 |
JIMI HENDRIX |
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名曲 |
まずジャケットが濃すぎる。これがプリントされたシャツを着た、性別不明の若い人間をどこかで見た。視覚的にもいまだある種の人たちに大きな影響を与え続けている人でありバンドであり、音であろう。 世紀の名盤とされている"ARE YOU EXPERIENCED"は、信心のない私などは昔も今も、聴きながらぐうぐう寝てしまう。こっちのアルバムの方が断然面白い。なんじゃこりゃという変な音、変な雰囲気があっちこっちに出て来るが、次の瞬間その変な空気がしゅっと原色ロック下地にぴたっとくっついてしまうところが凄い。変を変で終わらせない。 |
JIMI HENDRIX |
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名曲 |
↑のアルバムに比べ薬の量間違えたのかというくらいマトモなサウンド。これがジミヘンの最高傑作だと思う。ARE YOU EXPERIENCEDのタイトルはこっちのアルバムこそふさわしい。"Purple Haze"などに比べ、地味な曲が並んでいるという人は言うが、"Crosstown Traffic"に"All Along the Watchtower"、ワールドワイドロックサーカスの出し物にふさわしい曲が目白押し。身体を揺らすだけがロックかい、と言い放っているような曲が並んでいる。 |
MC5 |
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名曲 |
ライブアルバムの体裁をとっているが、そうは聴こえない。ヘヴィ・メタルの本当の原型はこのサウンドだと何かの本で紹介されていたが、なるへそ、確かにそんな感じである。あまりの激しさにのちのち80年代メタルがリンクしてしまった、ということなんでしょう。 この時期、きっと今で言うエキストリームメタル、グラインドコアあたりのアバンギャルド性を感じさせた過激なサウンドだったと思われる。69年、先鋭中の先鋭サウンドだったことは間違いない。そして今の時代になっても結構普通に聴ける。 |
THE MOODY BLUES |
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名曲 |
白人ロックなるものがまだ明確な世界を持っていなかった、ビッグバン以前のこの67年という時期、見事なオーケストラサウンドが完成していたことは驚愕である。それに尽きる。飛び散る汗のイメージの曲こそないが、それ以外のすべてがあると言っても過言ではない。名盤と呼ぶより、時間を超えた奇跡のアルバムである。「サテンの夜」を聞いて感動しないヤツは人間ではない。ジョニー・デップの最近の吸血鬼の映画、タイトル出てこない、オープニング近くに鳴っていたのがこの曲。 |
CHICAGO TRANSIT
AUTHORITY |
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名曲 |
このバンドもまた意外に激しい音で非常に楽しい。ブラスロックの旗手としてデビューしたはずが、お友達はBLOOD,
SWEAT & TEARSくらいで、フォロワーこそ少なかったものの、このジャンルを世界的に完全に独占してしまったこのバンド。 今でも「ビッグバンド」という音楽スタイルがあるが、大所帯であってもこのバンドは映画音楽風のエンターテイメントサウンドではなく、単純な話、ギターでかき鳴らしても全然かまわないスタイルを誇っていた。とにかくロックを色濃く感じさせるデビューアルバム。 |
THE BEATLES |
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名曲 |
私はローリングストーンズ派でしたから、自分にとってのビートルズはいい曲を聴かせてくれるバンド以上の思い入れはない。耳は喜ぶが心は揺れん。だからそういう人間が紹介していると思ってほしいんですが、良い曲集としては屈指の作品になるのがこの"REVOLVER"でしょう。 イエローサブマリンなど世紀の屁曲だと思うが、"And Your Bird Can Sing"などは歌、演奏共に満点の屈指の名曲だと思う。Taxmanの背筋真っ直ぐ度は間違いなくロックのスタンダードだと思うし、Eleanor Rigbyはどう逆立ちして聴いても映画音楽の域。 |
BOZ SCAGGS |
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名曲 |
80年代おっさんAORの帝王ボズ・スキャッグスは、デビュー時は何とブルースマンであったというのはウソのような本当の話。ギタリストとして全面サポートがこれまたデュアン・オールマンというから、これがCD化されたときは踊って喜んだ。 おっさん10円貸して、というチョー情けない名前の曲が実際とてつもない名曲。あのボズ・スキャッグスがよくもここまでみじめったらしい音楽を演っていたもんである。これがブルースサウンドの真髄である。 ちなみにこの名曲は90年代、Y&Tのギタリスト、デイヴ・メニケッティーのソロアルバムで丸まるカバーされている。 |
THE BEATLES |
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名曲 |
アビー・ロードと並ぶ歴史的名作。そのアビーロード収録の"I
Want You"と並んでよく聴いたのがメタルファンならご存知"Helter
Skelter"で、私が中学生当時この2曲のウケは悪いなんてもんじゃなかった。音楽の先生が生徒にビートルズ聴かせてあの先生はいい先生、という時代だった。 薬のせいだか何だか知らんが、ぶっ壊れたビートルズサウンドの凄みは今現在一線で活躍するメタルバンドにも大きな影響を与えている。 そんな曲と、2枚組アルバム収録中半分を占める、田舎くさいのどかな曲との対比がまた面白い。こんなにごった煮のアルバムは他にないと思うが、ごった煮でも本当においしいものは名盤名作になるという、歴史上初のアルバムという気もする。どこを切っても名曲揃いのアルバム。 |
THE ROLLING STONES |
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名曲 |
「悪魔を哀れむ歌−Sympathy for the Devil」は今聴いてもスイッチが入る。ストーンズは黒人ブルースのカバーバンドという、その生まれからして他のバンドと全然違ったバンドだったが、本当のストーンズサウンドはこのアルバムからはじまった。先生然とした存在感が完全に消えている。 |
THE DOORS |
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名曲 |
個性際立つバンド、ということは評判通りであるが、曲調で言えば非常にバラエティーあふれる何でも屋という印象もある。初めて聴いたときはとにかく、何かと話題になった"the
End"のインパクトが凄くて、全然楽しむどころではなかったが、何年後かに聴いて、お楽しみも多いアルバムだということに気がついた。軽快に飛ばす曲、落ちついた曲、馬鹿踊りの曲、バラード。 なんせ死んどるんですから、楽しいものもきれいなものもジム・モリスンの手にかかれば毒になるという雰囲気もあったけど、今のリスナーはこれくらいの毒に対する免疫はしっかりできている。結局音楽的に楽しいアルバムであってほしい。"the End"だけはやっぱり重いけど。 |
THE BEATLES |
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名曲 |
ロック界初のコンセプトアルバムということで、その鋭い視点と洞察力となんだかんだ...という紹介など読み飽きた。まったくのネアカさ、人類皆兄弟路線、これに私は尻を向ける。 ただこのアルバム、そんなバカな自分でも、途中から目の色が変わるくらい曲が素晴らしい。この世界一のバンドにつきましては「曲が素晴らしー!」ということしかない。"When I'm Sixty-Four"は好きやなぁ〜。 |
THE SMALL FACES |
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名曲 |
なぜこのバンドはまっとうな評価を受けていないのか。サンダーやジョン・サイクス、グレイト・ホワイトあたりが喜んでカバーしてたけど、ポップをカッコよく魅せる聴かせるという点でこのバンドもロック名鑑の大見出しに位置すべきバンドである。 イギリスのミュージシャンなら自分の育ちを紹介するのに絶好のバンド。これで育ったというミュージシャンは絶対多い。 ベスト盤のほうがおすすめ。 |
ベスト10!
CREEDENCE CLEARWATER
REVIVAL |
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名曲 |
長く聴ける、介護保険の世話になっている私でもまだまだ聴ける、この先もまだまだ聴ける本当に素晴らしいアルバム。オープニングこそカントリーロックそのまま、のどかで優しい世界でありながら、全体的にアメリカという大国の表と裏が網羅された、音楽以外の歴史にも登場しておかしくないような凄い1枚。 とにかくすさまじいのがラストナンバー"Effigy"で、音楽に酔っている人間の底力はこれだと言わんばかりの凄さ。スローテンポの暗い、めちゃくちゃ暗い曲でありながら、この音圧にこの盛り上がり、怒涛のメロディーラインは書いて紹介できるものではない。まさに裏CCR、俺らはこういうバンドでもあったのだと雄弁に語る曲。 |
CREEDENCE CLEARWATER
REVIVAL |
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名曲 |
60年代ブルースの醍醐味。私はジミヘンよりこっちの方である。オープニングからおまえに呪文かけたるぞという、とりあえず暗い曲ばっかりで、これでもかと歌い歌い、歌いまくるこのギターは一体何なんでしょう。 出で立ちもテクニック的にもシンプルな音でありながら、特にギターの手数の多さが凄いを超えて感動的。 |
LED ZEPPELIN |
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名曲 |
自分で言ってどうすんねんと思うが、なんと、こともあろうに、レッド・ツェッペリンの最高傑作どころか、ブリティッシュロック名鑑、ロック名鑑その表紙に来る名作中の名作"LED
ZEPPELIN II"、私はあのアルバムが全然わからない。初めて聴いたときはこれのどこが名作だと思ったし、10年後聴いても寝たし、今聴いても1、2曲除いて何が良いのやらさっぱりわからん。 つまり私は正しいロックファンではない。 しかしその"II"以外はすべて素晴らしいと思う。名作のオンパレード、とおちょくり抜きでそう思う。 このファーストこそ名作中の名作。個人的にはIIの100倍素晴らしい。最初からレッド・ツェッペリン色一色に染めながら、緩急自在の曲展開は神業。 2曲目、慟哭のバラード"Babe I'm Gonna Leave You"なんか何千回聴いても飽きない。めちゃくちゃアコースティックなのに、途中でお面を取ったかのようにハードロックに急変身。そしてまたアコースティックに戻る、その自然さ、無理のなさ。こういうことができるミュージシャンはこの先40年(...つまり今に至るまで)おもいっきり限られている。 |
EKSEPTION |
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名曲 |
クラシックの名曲をロック風にアレンジして演奏するプログレバンドは多かったが、その走りがこのオランダのバンド。特に"Air"こと「G線上のアリア」がとてつもなく素晴らしく、このへんの音を得意とするイングヴェイまるむし商店あたりまだまだ子供であると言わざるを得ないくらい、総合的でグレードの高い音をこの1969年という時期に完成させていた。音はとにかく総合的一体的であり、MOODY
BLUESに匹敵する力量を持っていたと思う。オリジナル曲をもっとたくさん開発すれば、世界的な存在になれたと思う。 このバンドについては私は詳しく知っているわけではないですけど(2000年過ぎてからはまった)、DVDまで買ってしまった。画像の古めかしさと、色あせない音楽性の新鮮さの対比が非常に面白かったです。 |
GRAND FUNK RAILROAD |
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名曲 |
3人編成の世界一、という音。曲よりも何よりもまず躍動感と開放感。内にこもり内の広さを魅せるブリティッシュロックと、開放感にこだわり一点からの炸裂感を堪能させるアメリカンロック、まさにこれはアメリカンハードロックの生きた古典として親しめるアルバム。 名作、クラシック、古典といったって死んじゃってるのが多いけど、これは今でもいろんなバンドの音の中で活きているというところがポイント高い。 |
THE KINKS |
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名曲 |
もちろんリアルタイムで聴いたわけじゃないけど、こんなアルバムがあったのかと本当に驚いた作品。KING CRIMSONのファーストやレッド・ツェッペリンに初めて接したときはただただ驚きと感動しかなかったわけですけど、このアルバムは驚き、感動の度合いこそ同じでも、完全に100%陽側だった。このアルバムに限り、ビートルズに勝っている唯一の陽サイドロックだと思う。"Victoria"を聴けば私はいつでもどこでも踊り出してしまう。 |
FREE |
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名曲 |
ドロドロのブルースかと思えば、これが意外に嬉しいハードロックサウンドだったりする。"the Hunter"など激しさといい盛り上がりといい、最古のハードロック、あるいはハードロック最強の外敵サウンドと言っていいかもしれない。大体、このあとのアルバムのほうが雰囲気的にずっと古いという気がする。ポール・コゾフもポール・ロジャースもまだ10代。このバンドも素晴らしく若かったのだ。 |
第3位! |
GUN |
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名曲 |
妖怪天国だか魔界天国だか、当時はそんな面白い日本題がついていた作品。 しかしこの音の印象は紛れもなく化け物、妖怪。特にオープニングナンバー"Race with the Devil"はプログレが鎧着てヤクやりながら下半身スッポンポンで骸骨踊りをやってるみたいな、本当に凄すぎる曲。 当時のリスナーにはどのくらい前衛的に聞こえたのか興味ありますが、前衛の勢いを持つものが前衛に聴こえなかったら、それはもう音楽として最高のマスターピースになる。私はもう、一生忘れないアルバム。 |
第2位! |
THE ROLLING STONES |
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名曲 |
私にとってのストーンズとはもう絶対このアルバム。 若々しいから素晴らしいとか、完成度か高いから名作だとか、そういうのはなし。このアルバムがもしあと2枚続いたら、私はイギリス人になっていた。それくらい思い入れの強すぎるアルバムです。最初から最後まで夢の音。何か書こうと思っても続きません。 |
第1位! |
KING CRIMSON |
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名曲 |
個人的に、生まれてから今まで聴いたレコード、CDの中で、いちばんの作品がこれです。この馬鹿馬鹿しいまでの荘厳な世界。 「聴いてみたけどよくわからん...」、今やそういう言葉がついに聞こえるご時世になった。 しかしミュージシャンに限らず、この作品に多かれ少なかれ影響を与えられた人間は世界中で何億人にのぼる。私とてこの作品がなければ、今ごろ何をしているのかまったく見当がつかない。 これを初めて聴いたときの卒倒するような衝撃はもちろん、自分がまだヨチヨチ歩きのときに出ていた作品だと知ったときもまた倒れそうになった。これの、どこのどのへんが40年前の音なのか。 私がこれを聴いたときはまだCDなるものがなかった。レコード盤、つまり塩化ビニールの塊に過ぎない物体からこんな音が飛び出てくるのが魔法のように思った。今はレコード盤はCDに形を変えたけど、感動を通り越して、いまだに不思議を感じるくらいの音である。 昔聞いた話ですが、明日自殺しようと決心した人がいて、最期の夢を見ようと、自分に昔親切にしてくれた友達、そして親の写真を枕元に並べた。 そして寝ているとき、たまたまオーディオタイマーの誤作動で、FMで流れていたある音楽が大音響でその人の部屋に鳴り響いた。わけもなく涙があふれ、そしてその人は自殺をとどまった。 その音楽が「クリムゾン・キングの宮殿」という名前であることがわかったのが何週間後。 納得の話だと私は思った。プログレは退廃美の世界だとよく言われたが、頭で音楽を聴く連中が笑わせるようなことを言ってはいけない。プログレッシブロック歴代ベスト1のこの作品、真に荘厳な音楽とは生の力に満ち溢れている。 |