1979年
80年代ロックの名作!
と思っていたら、実は79年リリースだった、
なんてアルバムも多かった。
もちろん80年代ロックの礎となった名作が多かった年です。
個人的評価100点満点作 全39枚
TRIUMPH |
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名曲 |
80年代になってから弾けたこのバンドであるが、しかし77年のファーストは"Blind
Light Show"という一世一代の名曲も収録されている。しっかりさかのぼって聴く価値のあるバンドである。 アルバム的には地味なのが続いたが、この3作目もヘヴィ・メタルが芽吹いてきたこの時期にしては地味といえば地味。しかし"Young Enough to Cry"がまたすごい名曲だった。下地はブルースロックであるが、このバンドが演るといい意味、全然泥臭くなかった。 |
RON WOOD |
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名曲 |
ストーンズ風というよりFACESがもっと渋くなったような音で、ブリティッシュロックというカラーが濃いのは当然か。もうこの時期からおっさんロックの王道という雰囲気もあるが、フットワークの軽さがさすがに若い。 歴史的名曲"Seven Days"はボブ・ディランからの贈り物。 |
TOM PETTY & THE
HEARTBREAKERS |
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名曲 |
ジェフ・リンと意気投合してからの90年代、この人のサウンドの冴えは凄いものがあった。 これは3作目、初の大ブレイク作品である。日本盤では確か「破壊」といういかついタイトルがついていたが、何を言うやらみかんやら。 この時期の音は笑うほど田舎のロックであるが、これでも当時は妙に洒落ていた音だった。田舎町にただ一軒あるおしゃれな店で鳴っているようなロックだった。 |
GILLAN |
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名曲 |
パープル脱退後しばらくはIAN
GILLAN BANDとして、誠にわかりにくく退屈な玄人肌ブリティッシュロック、いやあれはジャズミュージックなのか、そういうのをやっておったこの人、この作品でやっぱりついに弾けた。 裸馬疾走の生々しいハードロックサウンド、いやへヴィ・メタルサウンドである。バーニー・トーメのガキガキでジャコジャコのギターが素晴らしい。名手コリン・タウンズ(キーボード)もこのアルバムで弾けた。 |
AEROSMITH |
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名曲 |
エアロスミス解散間近の失敗作、だなんてよく言う。このへんのビッグなバンドになると、学者たちが耳で聴く感覚を忘れたような難しいこと言って困ったもんである。 いちばんへヴィ・メタル感覚が際立った作品である。ハイスピードで疾走こそしないが、大鉈振るうかのようなギターリフが耳に重量級パンチを叩き込むこの感覚はハードロックというよりへヴィ・メタル的である。 この時期プライベートで荒れてらっしゃったのかなと思わないでもないが、しかしエアロスミスの偉大な印象を陰から支えているような、本当にストロングなサウンドだった。 |
THE ALAN PARSONS
PROJECT |
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名曲 |
この作品からぐんと聴きやすくなった。ヴァンゲリスもびっくりの水晶世界。その辣腕で映画音楽テイストの大衆ポピュラーミュージックを完成させたのがこの人たちである。このアルバム以降ずっと★5つの名作が並ぶ。 |
REO SPEEDWAGON |
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名曲 |
"HIGH INFEDELITY〜禁じられた夜"以前にちゃっかり名作は2〜3作あった。これもそのうち。さわやかなVAN HALENとでも言うべきハードロックだった。ライブアルバム入れるとこれで通算10作目という、すでに大ベテランだった。 |
VAN HALEN |
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名曲 |
構成的にはこれがこのバンドにとってベストだったと断言できる作品。 リンダ・ロンシュタットのカバーというハードロックリスナー泣かせのオープニングであり、たて続けにオールディーズスタイルの楽しいく明るい曲が並んでたりするが、結局バランスよく配置されたハードロックナンバーが甘い印象を帳消しどころか、硬柔何でもOKの強さをアピールしている。 |
PAT BENATAR |
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名曲 |
ブロンディーもおればこのねえちゃんもおる、ということでこれは女性ロッカーの存在感を底上げしたような偉大なアルバムである。 "Heartbreaker"はクールとしか言いようのないハードロックの名曲。同時に女性らしい包容力を表現している曲もあり、いい意味、何屋さんとはまだまだ言い難い音楽性だった。 "Don't Let It Show"が意外、ALAN PARSONS PROJECTの曲。 |
STATUS QUO |
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名曲 |
前年"IF YOU
CAN'T STAND THE HEAT"、翌年"JUST
SUPPOSIN'"という超名作の間に挟まれて、何とも印象の薄いアルバムである。 私は神様仏様QUO様なので悪く言えようはずがないが、しかしどうも、やっぱり印象薄い(笑)。名曲は3曲ほどあるが。"Whatever You Want"、タイトル曲はさすがにバンド代表曲。 |
KANSAS |
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名曲 |
あまり目立たない位置にある作品であるが、KANSASがまさにKANSASらしいサウンドであった最後の作品として、しっかり最高傑作の内容を備えた作品だった。 "the Wall"風のメロディーラインが炸裂するオープニングナンバーはファンにとっては夢である。いまだに、こんなでかいスケールで暖かいメロディーを謳うバンドはいない。 |
THE DAMNED |
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名曲 |
ミッシェル・ガン...、と誰かがこのアルバムタイトル読み間違えて、それクール!バンド名にしよう!って、なんだそれは。若造、修行中から頭ラリってたらあかんぞ。 という話が巷にあって、そんな話はどうでもいいが、このアルバムはへヴィ・メタルである。バキバキのベース鳴らしながら曲によってはボーカリスト以上に目立っている、バックで叫んでる奴、これが誰なのかというと、TANK結成前のアルジー・ワードである。名作でないはずがない。 |
BLACKFOOT |
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名曲 |
名曲はライブバージョンのほうが素晴らしいかもしれないが、このアルバムもまたBLACKFOOT史に非常に重要な作品である。3作目になるが、サザンマンとしての血が活きたハードロックである。ハードロック転身作品と言ってもいい。 代表曲でも全然ない"I Got a Line on You"という曲が素晴らしい。 |
STYX |
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名曲 |
本当にどうでもいい話であるが、このバンドは日本語で書くと「スティクス」である。しかし自分もそう呼ばないし、そう呼ばれているのを一度も聞いたことはない。スティックス、と呼ぶ。小さい「ッ」がある。正しくはどっちなのか、まったくどうでもいいと思う。 これは名作であるのは間違いないが、シングルヒットを意識しすぎたのか、名曲のバラ売りという感じがするアルバム。かといって、名作はやはり名作であり、"Babe"も有名であるが"Boat on the River"が素晴らしすぎる。アメリカ建国200年みたいな曲であるが、こんなトラッド曲を造ってしまうトミー・ショウの力量は神懸かり的だった。 |
UFO |
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名曲 |
アナログ盤2枚組ライブアルバム。 マイケル・シェンカーばかりに注目していたらこのバンドの半分も楽しめないと思うが、しかし特に日本に多かったと思えるそういうリスナーの頭を桶に無理やり突っ込むかのごとく聴かせに聴かせまくったのがこのライブアルバム。 あれこれ名作を出していながら、このライブアルバムがあるのとないのとではこのバンドそのものの評価が変わったかも、と思える名作。単純に、スタジオ収録バージョンよりここのライブバージョンの方が完成度も高く、かっこいいのである。 |
RIOT |
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名曲 |
インストメタルの最高傑作"Narita"収録のセカンド。 ヘヴィ・メタルが産声を上げたか上げないかのうちにこの音、とはつくづく驚愕である。 曲的にはファーストよりも良いと思うが、"Narita"や"Road Racin'"が可能ならどうしてアルバム1枚まるごとそういうカラーで統一しなかったのか、それが成っておれば歴史が変わったぞ。 |
JEFFERSON STARSHIP |
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名曲 |
このアルバムに限り、ライトテイストではあるが結構なハードロックで、アメリカ史を朗々と歌うようなイメージがあるこれまでの印象とは全然違った。全ロックファン必聴の名盤。 爽やかなハイトーンボーカルが先導するハードポップである。存在感は決して軽くなく、メロディーラインは大らかで太い。 JEFFERSON AIRPLANEにJEFFERSON STARSHIPにSTARSHIP、これらのバンド関係はホントややこしい。 80年代はSTARSHIPがアメリカのヒットチャート常連になったが、このアルバムとはメンバーが同じではない。 しかし89年に、60年代からのメンバーが再び集ったJEFFERSON AIRPLANEが復活し、そして90年代、STARSHIPとJEFFERSON AIRPLANEが合体してJEFFERSON STARSHIPを名乗り、しばらく続いていく。ややこしいなあ。 |
VILLAGE PEOPLE |
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名曲 |
何でこんなのが出てくるのかと言われても、真面目に名作だと思うから仕方がない。 ロックファンがいちいち手を出すまでもないが、しかし70年代ディスコミュージックとしては名作中の名作である。 この時期のディスコサウンドというのは、黒人ソウルのスタンダードを歌って100万人を納得させてからでないと完成できない、という卓越した音楽だった。このアルバムは実際私の育ちそのものである、という部分もある。 この時期、本当にリアルタイムで聴いてたのはコレ立った。私は。アホだと思う。 PET SHOP BOYSがこのアルバムのタイトル曲"Go West"をカバーし、それは聞き覚えのある方も多いのでは? |
QUEEN |
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名曲 |
もちろん凄い名盤であるが、まったくと言っていいほどカラーの違う名曲群をひとつの流れに置かなければならないというこのバンドだけの創作活動がまた別の意味で凄いという作品。 |
NEW ENGLAND |
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名曲 |
これは今でもホンマかいなと思うが、このアルバムのプロデューサーがポール・スタンレーである。メイクしたまま仕事してたんだろうか。 言葉で言えばポップなプログレッシブハード、しかしKISSのイメージはまったくなし。その方面から観ても決してやっつけ仕事ではなく、この年屈指の名曲集に仕上がっているから凄いというか、「?」マーク連発というか。 まあ、誰がプロデュースしていてもこの作品が名盤だというのは変わらなかったかもしれない。それくらい素晴らしいバンドだった。 セカンドがこれ以上の名盤になっている。 あのALCATRAZZの、グラハムとイングベイまるむし以外の3人が(作曲メンバー)がこのバンドのメンバーだったということもメタル好きなら知っておかなければならない。 |
THE WINGS |
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名曲 |
このアルバムだけは普段のポール・マッカートニーと違ったような気がする。目を閉じてうっとり歌うそういうカラーではなく、どの曲もワイルドに弾けている。そこで派手に開帳する人類愛のメロディーライン。とりあえずめちゃくちゃダイナミックである。曲によってはハードロック級に太いものもある。 |
THE BOOMTOWN RATS |
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名曲 |
歴史的名曲、イギリス国歌級名曲「哀愁のマンデイ」収録の名盤。(歌詞の内容、エピソードは結構恐ろしい) いちばんの売りをアナログ盤でいえばB面1曲目、CDでいえば6曲目に持ってくるところが自信の表れというか、名曲が登場するまでの間をきちんと持たせているところが名盤足り得る理由。 A面1曲目が名曲で、そいで他プーというアルバム、90年代から多すぎる。名作からなんか学べ、と私は何回ぼやいたことか。 |
THE CLASH |
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名曲 |
3作目、2枚組の大作。 セカンドアルバム"GIVE 'EM ENOUGH ROPE"からパンクロックらしからぬ分厚いサウンドで、そしてこの大作でイメージは完全にパンクから脱皮した。 名曲"London Calling"のイントロ、あまりにも有名なカッティングがいまだ部屋の空気を変える。80年代ロックの頂点とか思ってたら、実は79年に出ていた。 |
SUPERTRAMP |
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名曲 |
私を洋楽好きのアホに仕上げてくれたセンセイとして、このアルバムはあまりに懐かしい。 大きな売りであるタイトル曲がオープニングどころか4曲目にあるというところ、これはこのバンドの自信だったのか。 ガキのころこのアルバムを聴いたときは曲すっ飛ばして聴いたもんですが、今聴けば全曲通してなかなか素晴らしい。アメリカン・リアルプログレッシブロック、という雰囲気もある。 ジャケットのおばさんの名前はリビーおばさんという。単独来日も果たしたそうである。(何をしにきたのだろう) 2013年の今でも、このタイトル曲はリバイバル大ヒットが十分にあり得ると思う。 |
WHITESNAKE |
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名曲 |
"Long Way from
Home"、この無名曲が素晴らしい。 しっかりオープニングにあるのに、なぜこの曲は重宝されていなかったのか、不思議である。ブルージー&メロディアス&リラックス、これ1曲でWHITESNAKEがわかる本当の名曲である。 |
NEIL YOUNG |
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名曲 |
"Like a
Hurricane"を聴いてむせび泣け。ニール・ヤング代表曲といっていい名曲、こっちのライブバージョンの方がスタジオ盤より数倍素晴らしい。 アナログ盤2枚組のボリューム、もちろん他にも聴き所はいっぱいあるが、なんせ"Like a Hurricane"の素晴らしさに尽きる。これほどヤサグレながら哀のメロディー、弾く人はいない。 素晴らしいのはもちろんこの曲だけではないが、元々ライブもスタジオも全然カンケーなし、スタジオ収録はトチったらやり直せるじゃん、程度にしか考えてなかった人だと思えるので、ノリが途切れないライブ盤でこそこの人の音楽の素晴らしさは熱を持って伝わる。 とにもかくにも"Like a Hurricane"、絶句するほど感動的である。 |
RAINBOW |
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名曲 |
1979年はこの名盤が個人的ランキング13位!?というくらい、凄いアルバムがいっぱい出た年だった。 69年もそうだったと思うし、89年もそうだった。ニューディケイドというのか、本当に名作が多かった。 (肝心の99年は例外、ロックの神様もゲ〜ップっという感じで本当の名作は数少なかったような気がする) この作品、手前のスタジオ作品が"LONG LIVE ROCK'N'ROLL"だったのでこの変身のありさまにファンは腰抜けた。 私はこの作品で初めてRAINBOWなるバンドを知ったので、だからなのか、ハードなバンドがポップになるということについて、いまだ、一度も抵抗を持ったことがない。 かといって心根まで軽い屁音だったら最初から聴く気は起こらない。仮にもどこかにロックと名のつくバンドなら、やはり曲が一番の説得力。ハードロックを大きく踏み越えた名盤である。 |
KISS |
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名曲 |
"I Was Made
for Lovin' You〜ラヴィン・ユー・ベイビー"を聴いたときの衝撃は忘れられない。 ディスコミュージックと合体したハードロックなど、これしかなかった。この曲がこれほどインパクトのある名曲である以上、ディスコミュージックも決してバカにできたもんではない。 そして売りはそれだけでなく、結構他にも名曲があるアルバムである。 |
RORY GALLAGHER |
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名曲 |
ロリーさんの濃いハードロックアルバム第3弾。 翌年のライブアルバムがハードロック時代の締めくくりだったが、76年の"CALLING CARD"、起点はブルーステイストのほうが大きいハードロックサウンドでありながら、78年"PHOTOFINISH"、79年コレ、80年"STAGESTRUCK"と、この人のハードロック時代はそれはもう見事に美しい起承転結を描いていた。 "Follow Me""Philby"の名曲2連発に身体が震える。 |
ベスト10!
U.K. |
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名曲 |
これはファースト以上の名作。 6曲しか入っていないが、一切ダレることがなく、層の厚いポップサウンドが「聴く態度」というものを要求したこれまでのプログレッシブロックに対して強烈な問題提起をした作品だったと思う。つまり、めちゃくちゃ楽しいプログレッシヴロックである。いや、何と呼ぼうと構わないだろうし、この時期この人たちもそう思って活動していたと思う。 |
SCORPIONS |
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名曲 |
←、何も見ないでも全曲書けた。この記憶力の鈍いワタシが全曲すらすら書けてしまうくらい、これは稀なる名曲集である。収録曲8曲、全曲名曲。 1曲1曲、色が同じじゃないところが凄い。オープニングとしては凡曲といまだに言われる"Loving You Sunday Morning"であるが、全曲クライマックスを期待する安っぽい聴き方すな。アルバムの構成を考えれば絶対これも名曲だ。 |
THIN LIZZY |
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名曲 |
ゲイリー・ムーア心の名盤でもあるこの作品。 アイルランド製のメロディーラインが際立つ一方、フィルのおっさんの胸毛濃いぞ的濃さも咲いているサウンドでもある。 これほど激しく、そしてこれほど美しいアルバムもない。濃さの中に檄と美が活きる、それがTHIN LIZZYの奇跡的な個性だった。 |
LED ZEPPELIN |
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名曲 |
ラストアルバムとなったが、最後まですべて歴史的名作という、そこだけでも世界一偉大なバンドだった。 オープニングからヒジョ〜に妖しい空気が漂っているこのアルバム、単にドラッグ発の音ではなく、シアトリカルなわけでもなく、実に妖し過ぎる。この空気はレッド・ツェッペリン発のまま、はや30余年の年月が経過した。煙はいまだロック界に漂い続けている。 |
TOTO |
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名曲 |
これも←、全曲すらすら書けたぞ。つまり全曲名曲。 こういう色のアルバムはTOTOとしてはこれ1作きりだと思うが、このアルバムのTOTOはKANSASもSTYXも超えていた。奇跡のセカンドアルバムである。 バラードナンバーの異様な完成度に耳を惹きつけられる作品であるが、ハードロックチューンのかっこよさもプログレッシブスタイルの高尚さも今においてしっかり活きている。 雑音の入りまくるレコード盤を聴けばそれは懐かしさも大きいが、クリアーサウンド一辺倒のCDで聴けば、これが新鮮どころか地球遺産の重みすら感じさせる大きさだった。 |
AC/DC |
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名曲 |
ボン・スコット生涯のラストアルバム。このタイトルは悪魔の偶然だった。 ポップなAC/DCでもコンパクトなAC/DCでも何でもいい。 仰々しさがない分80年代初期の名作とは少し趣きが違うが、こっちのほうがメジャーバンドらしいサウンドだったかもしれない。 オープニングの超有名曲の他、あまり有名な曲ではないが"Touch Too Much"がベストチューン。 鋼の身体を持っていても決して上座へ行かないチンピラさんたち。何かこう、呼吸の仕方というものが羨ましいくらいマイペースだった。 |
MOTORHEAD |
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名曲 |
代表作"ACE
OF SPADES"よりもある意味MOTORHEADらしい作品。私はこっちの方が好きである。 この時期よりもう少し後、80年代初めのころは「ハードロックとヘヴィ・メタルはどう違う?」という平和なお話があちこちに飛び交っていたが、答えはこのアルバムにあった。 下地はブルーステイストのシンプルなロックである。それは今に至るまでこのバンドの場合ずっと同じ。あまりに力いっぱい演奏するせいで蓋も底板もどーんと吹き飛んでしまっているサウンド、という部分も今と変わらない。だから凄い。 |
第3位! |
CHEAP TRICK |
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名曲 |
このアルバムを認めない人は理屈抜きの楽しさを知らない人間である。アップテンポでも堂々と弾けている激メロディアスサウンドであるが、結構なハードロックサウンドであることにも注目してほしい。エアロスミスが自分たちのインタビューでこのバンドのことをずっと話し続けていたというエピソードもなるほどである。 ここまで出突っ張りであれば音楽を超えて万病の薬。興奮剤の役目もしてくれるし、その逆の役目もしてくれる。 |
第2位! |
THE POLICE |
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名曲 |
"I send an
S.O.S. to the world"という強烈なサビが印象的なオープニング"Message
in a Bottle"。脳にバキーッ!と溝を刻み込んだ、まさに体験といえる瞬間だった。突き放すような感覚こそないにせよ、しかしこれほど一方的なロックサウンドは初めての体験。誰が聴いても理解し楽しめるサウンドですが、印象は「天才」、それに尽きるだろう。 勉学の志を持った人間に天才の雰囲気を伝えることは、 天才にとっては簡単なことであり、実際、道を歩いているフツーのおっさんに天才ぶりを伝える人こそ本当の天才である。まったくそういうバンドだったと思う。 |
第1位! |
PINK FLOYD |
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名曲 |
リリースは79年だったが、1980年ビルボード年間チャート第1位がこの作品だった。 誰が何と言おうと80年代幕開けの代表作品はこれになるわけで、実際80年代ロック総括ステレオタイプの印象との、そのあまりの食い違いに驚きを通り越して感慨すら覚える。 「壁」と題されたこの作品、コンセプトからして重さと大衆性が並び立つ巨大なものだった。 価値観の食い違い、劣等感と偏見、本音と建前の葛藤、要するに人間対人間...「壁」に関するあらゆるコンセプトが描かれているが、さて、初めて聴かれた方はこの作品にどんな色を感じるだろうか。 何回だと言う人間は昔も今もいる。しかし2位以下を大きく引き離した年間チャート第1位、この実績がすべてを物語っている。本当に、こんなにヘヴィーかつポピュラーな作品はない。 何年後か、ハリウッド映画並みの予算をかけこの作品の映画版が作られた。この作品聴いてハマった人は観ないテはない。この音が隙間なく視覚化された、完璧な映像だった。 当時はホラー映画と勘違いして観に来たアホがたくさんいた。 |