1990年
ロック編 (ハードロック、メタル以外)
この年は大半をロンドンで過ごしましたので、
どのアルバムも非常に思い入れの強いものばかりです。
日本でフツーに過ごしていたらきっと
全然違うものになったと思います。
ゲイリー・ムーアがブルースマンに転身したのがこの年。
かなり今驚いているのが、↓で何度もぼやいているが。
1円、1円というのはアマゾンマーケットプレイスでの中古CDの値段。
この年になって、いきなり増えてきた。
当時あちこちにあったレンタル洋楽CD落ちのやつだろうか。
個人的評価100点満点作品 全23枚
PIXIES |
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名曲 |
なんでボサノバか、さっぱりわからん。ラテンミュージックのカケラも出てこない。そのへんからしてわけがわからんが、しかーし、 "Cecile
Ann"、オープニング2分あまりのインストが本当にかっこよい。 個人的話で失礼、昔私が遊びでやってたバンド(もう死んだ)はどこかに出るときこの曲をオープニングにかましておりました。 ギタリストが練習中あくびするくらいシンプルな組み立ての曲だが、こういうのをかっこよく聴かせてこそ本当のギタリストである。 ちなみに、他の曲はなんやらようわかりませんのでした。 |
TRAVELING WILBURYS |
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名曲 |
覆面バンドの意味なし、このジャケットであるが(笑)、タイトルはこれですけど2枚目。 ボブ・ディラン+ジョージ・ハリスン+ジェフ・リン+トム・ペティー、このメンツそのまま、しっかり4つのバラエティーが混ざったサウンドになっているのが素晴らしい。よほどのファンでも聴く前は想像もできなかっただろうが、しかし聞いておもいっきり納得、という作品だった。 1曲目のえらく張り切りすぎのギターは誰かと思えば、何とゲイリー・ムーアである。 |
STEVIE SALAS
COLORCODE |
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名曲 |
ぶりぶりのファンクハードロックであるが、一応白人のギタリストだったので、濃さというものが、いやらしさの一歩手前でとどまっていて、普通のハードロックファンにもさほど違和感なく聴けると思う。RED
HOT CHILI PEPPERSあたりよりは、ぐっと正統派ハードロック寄りだった。 出た1円!(2013年5月20日現在) |
THE JEFF HEALY BAND |
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名曲 |
ギタリスト、ジェフ・ヒーリーはギターをひざの上に置き、日本琴を演奏するような形で演奏するというのはウソでなく本当。YOU
TUBEでご覧になってほしい。盲目のギタリストである。 しかし音のほうはそんな変わった演奏法を全然思わることのない、スティーヴィー・レイ・ヴォーンをもっと柔らかくしたようなブルースロックサウンドである。 歌声もこれまた非常に優しく柔らかく、私は売りのギターより歌のほうが好きだった。 出たこれも1円!(2013年5月20日現在) おかしいだろう... |
HINDU LOVE GODS |
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名曲 |
87年、ウォーレン・ジヴォンの名作"SENTIMENTAL
HYGIENE"は、R.E.M.との合作のようなアルバムだったが、続いてあのアルバムのパート2、HINDU
LOVE GODSなるニューバンド名義でリリースされたのがこのアルバム。 素晴らしくないわけがない。オールディーズブルース、何とプリンス、ジョージア・サテライツのカバーまでやっているという、お遊び趣味色が強い作品である。しかし音はホンモノ。 |
THE ALLMAN BROTHERS
BAND |
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名曲 |
お抱えファンを相手に、ならではの路線を地味〜に展開していく老舗ロックバンドというのはいっぱいいたが、しかしオールマン・ブラザースバンド、この時期立て続けに素晴らしいアルバムを出している。 雰囲気だけで満点という、誠のサザンロックパラダイスであるが、単なるAORに終わらない大人のロックの円熟性がわかりやすく描かれた、完成度の点でも名作である。 |
THE BLACK CROWES |
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名曲 |
オーティス・レディングのカバーである。目玉曲が。6曲目"Hard
to Handle"、どう聴いてもこの曲がこのアルバムのハイライトなのに、それにまったくと言っていいほど触れず、こともあろうに「メタルバンドの新生!!」という日本のメタル教祖様たちの紹介のみならず、日本では本当にメタルバンド90年スタイルの1つとして通用してしまったということがいまだに不可解極まる。おかしな国である。 で、このバンドは、ロッド・スチュアート、ロン・ウッドのFACESがもっと黒っぽくなったかようなバンドだった。オールディーズリバイバルの最先頭に立ったバンドである。 サードアルバム以降、やはりそっちか、サイケデリックへ行ってしまい、わけがわからなくなりました。 出たこれも1円!(2013年5月20日現在) 絶対おかしいだろう... |
MOTHER LOVE BONE |
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名曲 |
パール・ジャムの前身とされるバンド。 ストーン・ゴッサードどジェフ・アメントがいた。当然パール・ジャムファンは絶対聴けというサウンドである。 さほど前衛でもなく、音もモコモコしていないが、しかしこういう空気こそヤク中サウンドそのものである。アル中でも同じようなものだ。 ボーカリストはこのアルバム1枚きりで本当に逝ってしまった。 |
JEFF LYNNE |
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名曲 |
トラベリング・ウィルベリーズ関連サウンドの決定版。ELOかつての名作のようなダイナミックファンタジアサウンドではなく、ひたすら洋楽ポップスの王道という曲が並んでいる。ただひたすら快適なサウンド。 アラビア語のコーラスが入る物悲しいナンバー"Now You're Gone"が感動的。 |
KILLING JOKE |
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名曲 |
メタル部門に放り込んでも良かったが、まあしかし、毒々しい一線再浮上劇だった。 音の感触はエキストリームメタルそのもの、しかし混沌の空気であればあるほど威圧感が増すというキリング・ジョークサウンドの代表アルバムと言える。 この音に呪術風悪夢ワールドが追加された94年作品"PANDEMONIUM"こそ最高傑作と思うが、まずメタルマニアがいちばん喜ぶ音はこの90年作品である。 しかし鬱屈したタイトルですなあ。 |
THE VAUGHAN BROTHERS |
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名曲 |
ナイル・ロジャース、JEFF
BECK"FLASH"以来の名仕事。ファンには夢そのもののアルバムでした。音は(FABULOUS
THUNDERBIRDS+弟)÷2、というものでもなく、どちらかといえばFABULOUS
THUNDERBIRDSに弟が乱入、ラヴリースマイルで歌い踊るレッツゴーじゅんを放り出し、オレだってたまには歌って躍らせてくれ!、、、みたいなサウンドである。 このジャンルなりにテクニカルなサウンドだと思うが、しかし突き抜けた喜と楽の雰囲気に、聴いてる人間も幸せな気分になる。 しかしこれが弟の遺作になるとは。 |
HOTHOUSE FLOWERS |
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名曲 |
ジャンル的には渋めのケルトロックなんでしょうか。BEAUTIFUL
SOUTHやDEACON BLUEのお友達といったサウンドである。U2の名曲あたりに対して「あんたら、わかりすぎやねん」なんて偉そうなことも、言えてしまうような世界である。昼寝しそうな曲も何曲かあるが、オープニング曲の、シャープでプロフェッシナルなリズムが耳をすきっと大掃除してくれそうでである。 出たまたこれも1円!(2013年5月20日現在) なんで...? |
ROBERT PLANT |
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名曲 |
"Hurting
Kind"はボーゼンとするくらいかっこいい曲だった。イギリスなんかではヒットチャート上位に登場してましたが、ツェッペリン解散以後初めて、ロバート・プラントがいちばん燃えて輝いていた瞬間だったと思う。 他のソロ作品とまったく同様、だんだん尻つぼみになっていく構成が、傑作でありながら名作となり得なかった理由かもしれない。1枚全体を通して、わかりやすいサウンドを作ってくれれば絶対名作になると思うのだが。結局そういうアルバムは1枚もない。 これも1円、2013年5月20日現在、90年代ロックってそんなもんなのか? |
RORY GALLAGHER |
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名曲 |
ロリー・ギャラガー、決して忘れ去られてはならないラストアルバムである。 これがラストアルバムとして製作されたはずがないのだが、しかしバラエティーあふれる曲調、ゆっくり歩く歩調で作られた各曲は、今聴けば確かに最後にふさわしかったという不思議な説得力がある。酔っ払いのくせに、音楽は不思議と瑞々しい色を感じさせる人だった。 |
THE ELECTRIC LIGHT
ORCHESTRA II |
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名曲 |
ジェフ・リンが関わっていないELOなんて、喩えるならマイケル・シェンカーの脱退したあともまだ続いているMSGみたいなもんであり、誰も期待などしていなかったと思うのだが、しかし音楽第一。天才は天才、良いアルバムは良いアルバム。 逆に、この音にジェフ・リンが関わっておればどれほど素晴らしかったのかと思わせる、主役はおらずとも看板に偽りなしの作品だった。 同時期リリースされたジェフ・リンのソロアルバムが全然ELOらしくなかったのがおもしろかった。 |
RIVERDOGS |
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名曲 |
ヴィヴィアン・キャンベルのニューバンドと当初紹介されていたが、何を言うて播磨屋橋。 実際メタルとはほとんどリンクする部分のない、ボーカル名手ROB LAMOTHEのアコースティック・メロディアスロックバンドである。ヴィヴィアン・キャンベルはあくまで1ギタリスト。 メロディアススタイルは、本当に歌のうまい人が歌ってこそ映えるもの。例えばカラオケ風に歌のうまいバンドが以降多すぎて、全部右耳から左耳へ抜けてどこかへ行ってしまった。 なんでこのバンド、誰も知らないんだろうな。 |
QUIREBOYS |
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名曲 |
日本では女性ファンに徹底的にいじくられて、最後はポイと捨てられたような印象のあるバンドだが、同年デビューしたBLACK
CROWESと並び、決して若い連中がキャアキャアと嬌声あげて応援するようなバンドではなかった。 音楽性は徹底して70年代ブリティッシュロックリバイバルである。艶がさすがに今風で、実際動いている姿が見えないレコード盤からでも、しっかりとスタイリッシュなかっこよさが見えた。女子供のためのバンドではない。おっさんリスナー狂喜のバンドだったのだ。今聴いても本当に浸れます、このアルバム。 また1円、2013年5月20日現在、どうなってんねん... |
CRAZY HORSE |
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名曲 |
ニール・ヤング&クレイジー・ホースのクレイジー・ホース、90年リリースのアルバム。 一体どういうわけか、これが非常にハードロックサウンドだった。オープニングなど、一体どこのメジャーメタルバンドがやってる曲だ!?と誰もが思うこと必至。 大体ニール・ヤング&クレイジー・ホースも、マジなのかふざけてるのか全然わからない何枚かのアルバムは除けて、スタンダードな曲では、普通にず太い音を出していた。その太い音がメジャープロダクションによって、こともあろうにメタルリスナーもビビるくらいスタイリッシュな、どっしりしたパワーワールドを完成させてしまったのがこの作品である。 バラード、バラードロックが特に格別の味。“Like a Hurricane”をどことなく連想させる8曲目“World of Love”であるが、私は感動のあまり頭が真っ白になった。 繰り返すが、この分厚く太いハードロックサウンド、知らないで聴けば誰!?と誰もが思う。アメリカ大陸の広さを連想させる荒野の寂寥たる雰囲気、そしてそこに住む人の泥臭さ、素朴さ、そして暖かさを異国の人間にわかりやすく教えてくれるサウンドである。全然有名ではない作品であるが、個人的には心の名盤である。 ニール・ヤングがなぜここにいないのだ、と買った人間は誰でも思うが、いや、しっかりニール・ヤングはここにいた。それが同年出たアルバム"RAGGED GLORY"である。(↓に登場) |
JON BON JOVI |
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名曲 |
正式タイトルが"BLAZE
OF GLORY : music from & inspired by the film - YOUNG
GUNS II - songs written and performed by JON BON
JOVI"という。長いのう。 この映画のサントラは別にあるが、このアルバムからも何曲かは使われていた。半サントラ、半ソロアルバム。変なアルバムである。 が、曲がこれ、ボン・ジョヴィ級に名曲ばっかり。ボン・ジョヴィのアルバム平均点よりも絶対レベルの高い作品である。裏のなさ過ぎる音楽性に偏屈人間は背を向けるだろうが、単純に洋楽好きなら絶対名盤になる。 また1円だよ!2013年5月20日現在。やったねおとうちゃん! やけくそ... |
HEART |
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名曲 |
HEARTの最高傑作。ということはアメリカの歴史的ロックアルバムである。曲よし歌よし、ここにはロックのすべてがあると言える。 女性ボーカルしか表現することができない豊かさがもちろん大きな聞き所ではあるが、女性ボーカル云々言うよりも、ナンシー&アン姉妹の力量がただ凄いのだと考えたほうが正しそう。 また1円だ、明日もホームランだよおとうちゃん! いい加減にしろ... |
第3位! |
NEIL YOUNG & CRAZY HORSE |
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名曲 |
ガレージロック、というジャンルがあるが、このアルバムこそ本当にガレージで作られたかのようなサウンド。何から何まで徹底して60〜70年代初期風のパーツで占められ、曲によっては歌右スピーカー、ギター左スピーカーという凝りよう。 これがまた、古いから素晴らしい、なんてメッセージを発しているわけではなく、ニール・ヤング&クレイジー・ホースの大きな大きな新路線として聴かせたところが名盤たる理由。 ここまで伸び伸びと堂々としたサウンドを聴かされたら、この人たち、実はこれしかできないんじゃないか?という錯覚さえ抱かせる(誉め言葉)。長々延々と続くギターソロ、実はこれも歌なのだ。 |
第2位! |
GARY MOORE |
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名曲 |
個人的には90年代初の名盤だった作品。 ジャケットは、タイトル通りブルースロックへの憧憬である。ここは単純に、ただただ優れたロック作品として未聴の方におすすめしたい。 意外にもオープニングはかなりフットワークの軽いロックンロールである。 タイトル曲には本当に泣けたなあ。 ここまで質の高いアルバムを実際聴いていながら、メタルに戻って来いと、迷惑なエールを飛ばす人があっちこっちで貧弱な耳の器をさらしていたが、4曲目、こいつがあったから私は過去は忘れた。何より先にギターマンだったのです、大先生は。 この時期GARY MOORE & THE MIDNIGHT BLUES BANDのコンサートをロンドンで見たが、バックバンド総勢14、5人いて、ハードロック時代のライブより数倍感動的だった。 これもまた1円、俺、真剣今の若い連中羨ましい... |
第1位! |
THE MISSION UK |
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名曲 |
レコードジャケットサイズで見るこのジャケットの美しさは感動的なものがあった。内容的にもこのバンド最高傑作である。 軽い言葉で言えばネクラな音楽であるが、ネアカでこのダイナミックな絵が描けただろうか。こういう音を何と呼んだらいいのか、よくわからないが、ポップバンド以上のメロディーを持ちハードロックバンド以上のパワーでもってアートロックバンド以上の大きな絵を描いている。 この時期のこのバンドは本当に最強だった。 |