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ちなみに「駄作ポイント」は拙僧の意見じゃございません。
リリース当時、そういう風に見られていたという事実です。
ま、誇張もありますが。


〜A〜

その一

ACCEPT “DEATH ROW” (1994)

駄作ポイント

ジャーマンメタルスピリットを置き去りにして、当時風の爆音メタルに影響を受けてしまったこと。

文句を垂れた人たち

メタルリスナー全般。

 ウドが脱退して、また戻って、その時期のアルバムには悪くないアルバムもあるが、このアルバムはさて。ウドのプロジェクトU.D.O.のほうが気合いの入ったメタル作品を出し続けていたので、そこを意識して、「違う」という音を作ろうとしたのか。結果的に、同じ音でよかったのに。ウドもどこか窮屈そうである。

かばった人たち

ファンも呆れた。

プー。2曲ほどいいのがある。

メタル度

パワーはある。

いちげんさん愛想度

結構感じられる。

固定客満足度

あかん。

和尚様曰く

やっぱり駄作。


その二

AC/DC “FLY ON THE WALL” (1985)

駄作ポイント

オープニングナンバーのパワーのなさ。このバンドに限りそれは許されなかった。

文句を垂れた人たち

阿呆評論家。
えらそうなファン。

 マスコミ筋の評判が大変悪かったように記憶してますが、個人的には駄作と呼ぶにはかわいそうなアルバムだと思う。全然傑作ではにが。
 AC/DC丸出しのヘヴィ・ロックが聴ける、それだけでこのバンドは構わない。確かにオープニングのタイトル曲は痺れるほどの駄曲だが、アルバムオープニングはアルバムの顔ではあっても魂」だとは限らないというか、そう決めつけなくてもいいんじゃないかと。
 何がすごいといって、新作アルバムを叩かれるというバンド結成以来初のハプニングに見舞われながらも、本人たちは気にもかけてなかったところ。

かばった人たち

普通のファン。

オープニングは本当に屁曲だが佳曲もちょろちょろある。

メタル度

全盛期の力はないが、べつにそれだけ。

いちげんさん愛想度

良くもなし悪くもなし。マイペース。

固定客満足度

これでよいじゃないかおやじ。

和尚様曰く

ならではの、AC/DCらしい作品です。



その三

和尚特選!

AEROSMITH “ROCK IN A HARD PLACE” (1982)

駄作ポイント

ジョー・ペリーがいない。

文句を垂れた人たち

メディアの人たち若干、ギターマニア若干。

 これを駄作と呼ぶ人の耳を疑う。確かにタラコマンのソロアルバムという雰囲気もするが、それでいて何がおかしいのか。エアロスミス入門用としてもぴったりという高い楽曲の質、そしてこのシンプルなかっこよさはアメリカンハードロックさすがの王道である。
 オリジナルメンバー以外の2人もオリジナルメンバー3人を時には仰ぎ時には煽り、いいプレイしていると思う。

かばった人たち

ちゃんとアルバムを聴いた人。

素晴らしい!

メタル度

まあまあ

いちげんさん愛想度

結構ある。

固定客満足度

実は、かなり。

和尚様曰く

駄作どころか名作じゃバカもの!



その四

AEROSMITH “JUST PUSH PLAY('01)

駄作ポイント

........つまらない。

文句を垂れた
人たち

リリース当時はぼくだけかと思って寂しい思いしてましたが、のちになって同志(?)もちょろちょろと...

 エアロスミスのアルバムがつまらないなんてはずがないので、はじめ聴いたときは自分の耳がどうかなってしまったのかと思ってしまった。ついに耳も歳くったか!と怖くなるやらやら情けなくなるやら。
 とりあえず、どの曲もイントロからおもいっきりエアロスミスである。それだけで凄いことなのかも知れないが、なんせ名曲メイカーであるだけに、勢いだけでいいのかいなと思った。
“PERMANENT VACATION”や“PUMP”に比べて、あれら以上に派手で豪華であるが、そこから先がどうにもこうにも。
もちろんこのアルバムを大絶賛する人間は多かったが、曖昧なお祭り言葉ばかりだったような。

かばった人たち

いじめるもかばうも何も、最初から絶賛する人しかいなかった。

..............これが、つまらない。

メタル度

メタルと呼ぶ音楽ではないけど...

いちげんさん愛想度

全開。全開。あまりに全開。

固定客満足度

満面の笑みで大騒ぎする連中を尻目に店を出ていくのはオレだけか?

和尚様曰く

こんな時期に来てエアロ初の駄作か?



その五

ALCATRAZZ “DANGEROUS GAME” (1986)

駄作ポイント

メタルぽくない。ギターがおとなしすぎる。

文句を垂れた人たち

メディア並びにたくさんのリスナー。

 イングヴェイまるむし、スティーヴ・ヴァイときたら次はどんなバケモノが来るのかとリスナーは期待したが、こんな普通のギターじゃそりゃみんな怒ったわな。
 オープニングが1960年代の曲のカバーというのも全然メタルぽくなかったし。
 しかし全体的に、曲が決して悪くない。歌声はこれまでのゴンタ連中がいなくなって清々したかのように、晴れがましくリラックスした歌ばかり。アルカトラスでじゃなく、グラハムのソロという形ならあれほど攻撃されることもなかっただろうに。
 アルバムタイトルがアルバムのカラーそのものという気も...

かばった人たち

グラハムのファン。

悪くはない。

メタル度

薄い

いちげんさん愛想度

いらっしゃい!と掛け声はいいがいちげんさんの満足度は低かったかも。

固定客満足度

満足する人もおれば怒る人もいる。

和尚様曰く

おめめのかわいいサングラス太郎のファンはどうぞ。
ダニー・ジョンソンはどこへ行ったのか?



その六

ALDO NOVA “TWITCH” (1985)

駄作ポイント

ひとこと、つまらない

文句を垂れた人たち

つまらない

 コンセプトアルバム風もしくは全曲を同じ質でビシッと通していたこの人にしては、えらく散漫な印象の作品。AORハードの先駆け、とみれば確かに一本筋が通っているように思えるが、そもそもこのアルバムに限らず、曲がついてこない雰囲気だけのAORスタイルというのはメタルファンには世界一退屈である。
 アルバム前半に1、2曲いい曲があるが、決して力量は衰えていないと思わせるだけに、ひどくもどかしく思った作品だった。

かばった人たち

80年代一般洋楽ファン。

佳曲駄曲の差が激しい。

メタル度

なし。だからといって評価に影響しないが。

いちげんさん愛想度

愛想はある。

固定客満足度

痛し痒し。

和尚様曰く

この人のキャリアの中では決して汚点とは言えないグレード、雰囲気のアルバムではありますが。



その七

ALICE COOPER “RAISE YOUR FIST AND YELL” (1987)

駄作ポイント

あの名作に続く作品としては貧相?

文句を垂れた人たち

評論家数人。ファン5割。

 ひとつ前の作品が“CONSTRICTOR”、堂々の復活作品だったもんだから、まず2作目からが本当の勝負という通り一辺倒にくそ正しいこと言われて、叩かれた。
 もしこれが復活第1弾アルバムなら決して駄作とは呼ばれなかったに違いない。前作と比べていい曲が少ないから、確かに名作とは言えないが、駄作とはひどい。
 のっけから飛び出すケイン・ロバーツのマシンガンギターのド迫力は相当なものである。オープニング曲は名曲。
 アリス御大は70年代〜80年代前半にかけてめちゃたくさんアルバム出してて、たとえば哲学的なのか無茶苦茶なのかわからん“DADA”みたいな作品のほうがよっぽど駄作だと思う。

かばった人たち

信者たち。

そりゃ前作に比べたら...

メタル度

元気はある。

いちげんさん愛想度

まあまあ。

固定客満足度

こんなもんだと思うけどな。

和尚様曰く

“CONSTRICTOR”以前の何作かのほうがよっぽど眠たい。



その八

ALIEN “CRASH” (1995)

駄作ポイント

こんな屁のアルバム出すくらいなら
とっとと解散しておきなさい。

文句を垂れた人たち

というほど知名度はなかったです。

 別にディープ・パープルのコピーバンドになったからといって駄作と言ってるわけではない。真似を真似と言わせないのが説得力であるわけでして、その点このアルバムは失格に近い。
 デビュー作が誰もが認める名作中の名作だっただけに、本当の駄作を出せばそれなりの栄枯盛衰ドラマになったかもしれないが、完成度が中途半端に高く、そしてフックというものがないアルバムを出し続けて、ファーストアルバムの感動が興ざめになってしまったような。
 「ファーストアルバムだけで消えたバンドじゃないの?」と思っているリスナーも多いと思うが、そういうことにしておいたほうがいい。
 未発表曲満載のベスト盤は良かったけど。

かばった人たち

上に同じ。

プー。

メタル度

元気はある。

いちげんさん愛想度

愛想はいいが、見苦しい。

固定客満足度

ファーストからの固定客は店の中に0人。

和尚様曰く

88年のファーストは全リスナー必聴の名作!



その九

ANACRUSIS “SUFFERING HOUR” (1988)

駄作ポイント

な、なんじゃこの変なメタルは!?

文句を垂れた人たち

「ヘン」を悪印象に感じる人。

 バンド名の意味は「行首余剰音、アウフタント」、そこからして何のこっちゃ全然わからん。
 しかしそのワケのわからなさだけは音聴いて大いに納得、ワケのわからなさを納得するという、珍体験ができる作品である。この時期からもう30年近く経っているが、確かにこのバンドのオリジナリティー、変態性は真似する者がほとんどいなかったように思う。
 一風変わった重量感が非常にかっこいいサウンドでもあった。このファーストアルバムの時点ではまだまだ難解なこの世界も、以降、個性はこのままにメジャーサウンド化していく。近年になってこのアルバムの再録音盤が出ている。

かばった人たち

「ヘン」を快感に感じる人。

???

情けな度

気合だけは凄いぞ。

いちげんさん愛想度

ゼロ。

固定客満足度

ーーーーー

和尚様曰く

ワシは嫌いぢゃないぞよ。



その十

ANAL CUNT “TOP 40 HITS” (1995)

駄作ポイント

こ これは激怒するか、爆笑するしかないでしょう。

文句を垂れた人たち

運悪く買ってしまった人の99%。

 私は日本人だが、こんなバンド名、言うのも書くのも恥ずかしい。
 このバンドは全アルバム、全部こんな音である。
 自分は真面目人間の真っ直ぐ加減を常々笑い飛ばしてどこでも顰蹙かってる人間であるが、それでもこのバンドにはついていけなかった。ドロドログッチャグチャのグラインドコア。音質も、小学生のころ持っていたボロボロのラジカセから流れてくるヨレヨレのテープみたいである。
 解説などアホらしいが、いつぞやのアメリカトップ40のカバー集らしいです。凄い、ということだけは認めようじゃないか。
 エルトン・ジョンなんかの曲も入ってるけど、よく訴えられないよなあ。近年この手の作品を一般人が買う雑誌で真面目に紹介する馬鹿者も出てきたようであるが、これが気に入ったからといって音楽観が広がるわけではないと断言する。クソです。ゴミ以上のゲロである。
 たとえばFMの音楽番組で1年に1回くらい鳴らすならギャグとして通用すると思うけど、金出してこれを買うなんてとても。

かばった人たち

変態。とりあえず、変態。

曲もなにも...

メタル度

これがメタルというのなら私はメタルファンになってない

いちげんさん愛想度

なぬ?

固定客満足度

そりゃ、固定客は大大満足でしょうねえ...

和尚様曰く

悪いこと言わない。絶対買わないように。
ナパーム・デスの初期の作品同様、押し売り撃退もしくは
人をびっくりさせる小道具として買うなら役に立ちます。



その十一

ANATHEMA “A FINE DAY TO EXIT” (2001)

駄作ポイント

これがホントにあのANATHEMAか!?

文句を垂れた人たち

メタルしか聴かない!認めない!という人。

 もはやデスメタルやってたバンドだとは100%想像もつかない。元デスメタルバンドのサウンドとしては変貌大賞堂々のベスト1である。
 以前の姿そのままの爆音メタル風ギターを入れるゴシックメタルバンドもちょろちょろいるが、しかしこのアルバムにはメタルらいさすらない。
 私個人的には80年代のヨーロッパの、暗いポップスあたりも好きなのでこのアルバムの音には全然抵抗なかった。もはやギターにもメタル色は皆無であるが、しかしメロディアスな旋律のてんこ盛り、こっちが寂寥感に浸りたいときは誠にぴったりのサウンドとなっている。加えて、寂寥感を強制する強引さがないところがいい。

かばった人たち

雑食リスナー。

悪くないです。

メタル度

気合がどうのこうの言う音楽ではありません。

いちげんさん愛想度

なし。そこは相変わらず。

固定客満足度

固定客は去った代わりに新しい固定客も増えたような。

和尚様曰く

意外に、素晴らしいアルバムです!



その十二

ANGEL WITCH “RESSURECTION” (2000)

駄作ポイント

というか、こんな作品出ていたの?

文句を垂れた人たち

知名度ゼロに近い作品なので...

 初めて聴いたときは即押入れ行きだったが、この駄作成仏の場に引きずり出すために再び押入れの中から探して取り出して聴いてみたら、そう悪くは聴こえない。
 しかし、聴いている間に勝手に耳が慣れてくるとはいえ、アナログ盤時代でももうちょいいい音質だったぞという、情けない音質が駄目である。80年代のデモテープを聴いてるようだ。でも80年代の録音ではなく最近の録音といいますから理解に苦しむ。こんな品質の者を売ってはいけない。私の年齢ではこれも趣きと笑うこともできるが、普通のメタルリスナーは怒るぞ。
 なんと2011年本格的に復活。そっちの音は本当に素晴らしかった。

かばった人たち

上に同じ

NWOBHMファンには悪くない。
かもしれない。

メタル度

あかん

いちげんさん愛想度

なし!

固定客満足度

固定客の間でも評価は割れると思う。

和尚様曰く

マニア専用。



その十三

ANTHRAX “AMONG THE LIVING” (1987)

駄作ポイント

とかいう前に、何でこれが駄作なのだ?

文句を垂れた人たち

評論家数人。リスナーもいっぱい。

 この作品が凡作扱いされているとは、80年代メタル最大の謎である。メタルファンでもこれはあかんと言う人が結構多かったから、ひょっとしたら自分の耳がおかしいのかと思ったりしたが、タイトル曲にはじまりこのバンドのアンセム“Caught in a Mosh”、抱腹絶倒の“I Am the Law”、抱腹絶倒その2“Indians”、必殺ハードコアチューン“One World”と、新しいファンにも馴染みがある名曲のオンパレードである。
 セカンドが誰しも認める名作であったことは紛れもない事実であるが、それとも名作のあとは傑作程度ならすべて凡作ということか? なんちゅう不条理な。初めて聴いたリスナーはどう思うんでしょう。“PERSISTANCE OF TIME”やら“STOMP なんとか”より、何十倍もこのバンドらしい作品と思うけどな。

かばった人たち

ぼく。

良い。良いと言えば良い。

メタル度

この覇気に一片の陰りなし!

いちげんさん愛想度

かなりある。

固定客満足度

どこからがいちげんさんでどこからが固定客かよくわかりませんが、本当の固定客なら満足したと信じたいです。

和尚様曰く

大傑作だ! わしの耳がおかしいのか?



その十四

ANTHRAX “STOMP 442” (1995)

駄作ポイント

勢いはいいんだけど曲がダメなんだって。

文句を垂れた人たち

特に80年代からのファン。

 賛否両論あった前作"SOUND OF WHITE NOISE"だったが、今では名作となっている。雰囲気が少々今風というだけでその今風というのも軟派な色ではなく、曲よし勢いよしであれは名作中の名作である。
 そして勢いはそのままで、曲が良くないのがこのアルバム。当時、リスナーにしても宣伝にしてもまさに名作を迎える準備万端!といった感じだったが、こりゃあんまりだぜと思った。

かばった人たち

今風大好き人間たち。

あかん。

メタル度

強さだけは相当なもんですが...

いちげんさん愛想度

わかる人には最大級の歓迎。

固定客満足度

店主が乗り気なだけに何も言えない...

和尚様曰く

名作のあと。
聴く前から絶対名作だ!と思っていただけに、こういうパターンはいちばん腹が立つ。



その十五

和尚特選!

ANVIL “FORGED IN FIRE” (1983)

駄作ポイント

オープニングがスローナンバーだった。
それだけというバカらしさ。

文句を垂れた人たち

音楽以外のものに意固地になる精神年齢80歳のバカ評論家たち。
じっくり聴いてもおらんくせに知ったかこいたリスナー。

 私が昔から雑誌を信用しなかった理由は、実に情けない部分にある。
 高校生、大学生(中退)であった私にメタルを教えてくれた先輩というのがいて、それは本当に学校の先輩であれば、レンタルレコード屋の店主だったりした。
 そのへんのメタラーに比べたら新譜を試聴する機会は多かったと思う。
 月に2、3回はこれだ!という傑作に遭遇し、狭い店の中や人の家で大騒ぎしたりするのだが、RAVENの"ALL FOR ONE"しかりRAZORのファーストアルバムしかりそしてこのANVILの3作目"FORGED IN FIRE"しかり、雑誌の紹介記事、これはあんまりだ、と怒ったことがあった。おっさんになった今のように心が寛容(?)ではなかった時期である。雑誌の連中は何を聞いてるのか、馬鹿だと私たちは思った。
 メタル専門誌も薄く、洋楽誌のメタル紹介の欄も小さかったこの時代、評論家の評を絶対と信じ込む輩が多かった。レコード屋へ行っていろいろレコード見てるときに、雑誌に書いてあることとまったく同じこと言う奴が多かった。
 このアルバムもおそらく雑誌の酷評被害を被った作品だと思う。
 新境地開拓という高尚な理想を持っていたバンドだとはその出で立ちから到底思えなかったが、オープニングナンバーが新境地であることは間違いない。それに何と言ってもアンヴィル最大の名曲“Free As the Wind”はこの作品に収録されている。

かばった人たち

メタルファン!!

捨て曲もあるが何曲かのハイライトナンバーは文句なしの出来。

情けな度

全然情けなくないよ。

いちげんさん愛想度

無愛想。

固定客満足度

よっしゃー!

和尚様曰く

表現の自由といっても口ひとつで大きな金が動くことは事実、
いわれのない酷評書かれたバンドはライターに対して裁判起こしてやれ。
わし? わしはいいのだ。アマチュアだから。



その十六

APOLLYON SUN “SUB” (2000)

駄作ポイント

あのCELTIC FROSTはどこへ?

文句を垂れた人たち

セルティック・フロストマニアのうち何10%か。

 新CELTIC FROSTというより、トム・ゲイブリエル・ウォリアーによる完全新バンドであった。CELTIC FROSTの名作(+迷作)"INTO THE PANDEMONIUM"風の混沌暗黒カオスの空気もうかがえるが、へヴィ・メタルサウンドとしてのセルティック・フロストはもう存在しないものと考えてよく、何を言おうがバンド名が違うんだから仕方がない。
 前身がヨーロッパ大陸ナンバー1と言っていいほどの個性派だったので、別仕事が本職に取って代わったようなこういう作品こそ2通りの解釈が必要だと思うが、セルティック・フロストファンは別に聴いても聴かないでもいいような作品であり、そして2000年インダストリアルメタルファンには必聴の作品だと言える。
 インダストリアルスタイルはリズムが命、どれもが「包丁さばきの妙」を見せるような雰囲気ばかりで、切れ味の鋭さは感じても迫力というものに劣る。その点、メタルを極めた人たちのサウンドというものは技よりも迫力第一であり、結局このアルバムは素晴らしいと思う。

かばった人たち

アルバムの質の高さを認めた人。

人それぞれ。

情けな度

さすがに情けないはずなどあろうはずがない。

いちげんさん愛想度

全然なし。

固定客満足度

無視する人半分、歓迎する人半分といったとこでしょうか?

和尚様曰く

しかしインダストリアルスタイルの名盤!



その十七

ARCADE “ARCADE” (1993)

駄作ポイント

ラットの二番煎じみたいなことはやめい!

文句を垂れた人たち

評論家若干。アメリカンロック嫌いのリスナー。

 スティーヴン・パーシー、ラット解散後初のバンド作品。ラットが存在感的にも質的にも尻つぼみ的に一度解散を迎えたので、このニューバンドへの風当たりも結構きついものがあったが、これが意外に良かった。
 ようやくの復活作品だった“DETONATOR”なんかより何倍か良い。バックの演奏がかなりパワフルで、この人特有のねちゃ〜っとした歌声が全然ねちゃ〜っとしておらず、これがアメリカンメタル本来の疾走感を生んでいる。

かばった人たち

案外、ラット聴かなかった人たちやったりして。

いいっすよ。

メタル度

まあまあ。

いちげんさん愛想度

まあまあ。

固定客満足度

RATTには似てるけど、いいバンドに似ていてそもそも、何がいかんのか? それにボーカリストのバンドなんだぞ。

和尚様曰く

B級の存在感漂うこのバンドですが、
中古盤屋なんかで買ったら絶対得したって思うって。



その十八

ARMORED SAINT “DELIRIOUS NOMAD” (1985)
RAISING FEAR” (1987)

 

駄作ポイント

いい曲さえ聴かせてくれれば
スタイルはどうだっていいんですが。

文句を垂れた人たち

ファーストでファンになった人の大部分。

 2000年過ぎて素晴らしいアルバムを立て続けに聴かせているので、駄作が1枚2枚あってもこのバンドに対する評価も愛着も変わらないが、しかし名作であったファーストアルバムに続くこれら2枚のアルバムは痛かった。バンド像の視覚化は成功しても、B級の壁を崩すことはできないのかと思われた作品だった。
 セカンド、サードアルバムのこの2枚が傑作なら間違いなくこのバンドはメジャーバンドになれた。

かばった人たち

いたの?

これがあかんのだ。

メタル度

威勢はいいが。

いちげんさん愛想度

あまりない。

固定客満足度

いいバンドのはずなのに...

和尚様曰く

曲はやっぱり一番大事です。



その十九

ASIA ジョン・ウェットン脱退後の作品

駄作ポイント

曲が良けりゃあ歓迎するんですって。

文句を垂れた人たち

登録商標の重みを信じ、アルバム買った人。

 “AQUA”に“ARIA”その他もろもろ、Aに始まりAに終わるというタイトルはしっかり守られていたようだが、エイジアらしさはもはやジャケットだけ。
 それなりに曲はいいよと語るリスナーの意見は嘘ではないが、それなりじゃ納得いかん。みんな、80年代の3作品その新型サウンドを求めて買うのだから。
 対して、ジョン・ウェットンのスタジオ盤ソロはエイジア脱退後3作ほど出てますが、偽エイジアよりも絶対いいです。
 2013年現在、ジョン・ウェットン出戻りエイジアがもう3枚ほど新作を出しているが、これらは絶対のおすすめ。

かばった人たち

評論家にちょろちょろいたような。

1、2曲いいのがあるが最初の3作収録の曲には全然及ばない。

メタル度

メタルではないけど

いちげんさん愛想度

愛想だけはありますが。

固定客満足度

あかん。

和尚様曰く

音楽性が高い=傑作とはならん例。



その二十

AXXIS “BACK TO THE KINGDOM” (2000)

駄作ポイント

本当にわからない。強いて言えば
ボーカルにクセがあることか?

文句を垂れた人たち

大馬鹿評論家。雑誌。知ったかこきリスナー。

 このアルバムに限らず、このバンドの人気が出ない、評価が上がらないのはどういうことだろう。私は長い年数ほとんど音楽雑誌(特にメタル雑誌)は全然読んでないが、この作品が4、50点つけられて叩かれていたと知り合いの美旋律メタルファンが嘆いていたのを覚えている。
 本当に酷評されていたとして言うが(酷評されてなかったら全部取り消します、ごめんなさい)、タイトル通り久々の復活作品だとか、前から知っているリスナーだけにわかるバックグラウンドは除けて、ただ1枚のメタル作品として聴いてみてほしい。
 これが駄作という確固たる自論を持って私を納得させることができたら、その人の前で堂々と土下座でも裸踊りでもしてあげますわい。

かばった人たち

単純明快、金出して買ったリスナー。

良い。メタルを超えて、非常に良い。

メタル度

ボーカルに好き嫌いが分かれるかも知れませんが、それはこのバンド昔から。ちっとも情けなくない。

いちげんさん愛想度

かなり。

固定客満足度

さすがの味だぜマスター!

和尚様曰く

日本でもっとも冷遇されているジャーマンメタルのひとつ。



その二十一

AYREON “UNIVERSAL MIGRATOR PART II” (2000)

駄作ポイント

もう飽きたって。

文句を垂れた人たち

もう飽きたと思った人。

 出すアルバムはすべて、曲が全部つながっているみたいなコンセプトアルバム、そいでこれで5作目?6作目?
 昔から好きなミュージシャンであるが、1作目2作目は良かったけど、こうも同じ音が続くとはっきり言って退屈である。似たような音は大いに構わない。似たようなメロディーラインとなるとつらい。
 コンセプトアルバムといっても1曲1曲に明瞭な顔を持たせなければQUEENSRYCHE級のアルバムはできない。メタル・オペラか、本当の姿はいざ知らず、印象として退屈なものと思わせてしまったのが失敗。
 そのへんの反省の意味を込めてかどうだか、アンソニー・ルカッセンはSTAR ONEなるプロジェクトを後日起動し、早々にアルバムをリリース、これが、こういう音を待っていたのだ!と叫んでしまった傑作だった。路線としてはAYREONと同じながら、メタル度がどんと高いサウンドだった。STAR ONEは絶対おすすめ。

かばった人たち

そりゃ、ファンでしょ。

どれも同じに聴こえる。

メタル度

メジャーメタルの鏡ではあるが...

いちげんさん愛想度

あるようなないような。

固定客満足度

固定客はそりゃ、めちゃくちゃ満足します。

和尚様曰く

AYREONはもういいから、STAR ONEに専念しておくれ。



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