ちなみに「駄作ポイント」は拙僧の意見じゃございません。リリース当時、そういう風に見られていたという事実です。誇張もたまにありますが。


〜S

その一

SAHARA SAHARA” (2001)

駄作ポイント

真剣、何が良いのかさっぱりわからない。

文句垂れた人たち

卓越したものを持ってないとメロディアスロックを名乗ってはいけない、と思った人。

 プロデューサーだったか共演だったか、あのミカエル・アーランドソンの名前を見つけて、即買いしたアルバム。
 で、なんだこのあまりのメリハリのないサウンドは。メリハリがなくても、それなりにテンションが高ければ聴ける。しかしこれは、高級レストランの、鳴ってるのか鳴ってないのかわからんBGMみたいな音楽である。
 メロディアスを理解できないアホと言われもいい。このアルバムはわからん。

かばった人たち

メロディアスハード(メロハー、っていうんですか、だっせ)ファン。

屁、本当に屁、屁も怒ってくるくらいの屁。

メタル度

情けないもなにも...

いちげんさん愛想度

あるの??

固定客満足度

知るか。

和尚様曰く

寝付けない夜のための睡眠用音楽としては、2000いくらは高すぎる。
最近ちっともハードじゃないメロディアスハードが多いぞ。



その二

SARATOGA SARATOGA” (1995)

駄作ポイント

確かに駄作ではありますが...

文句垂れた人たち

確か丸焼けかメタル歯車誌がボロカス言ってやがったな。

 こういうのに20点、30点、駄作!とやられると、本当に気分が悪くなる。誰もあんたらのことを赤ペン先生だなんて思ってないのに。
 確かにこれは駄作である。
 しかし嫌われる駄作と好かれる駄作というものがある。一方的な物の観方しかできないにとどまらず、それを正しいと元から信じ込んでいる人たちに、ものを紹介する資格はない。わしはSARATOGAの味方だ!

かばった人たち

一生懸命さを評価してやろうというリスナー。

確かに屁です。

メタル度

情けないような情けなくないような...

いちげんさん愛想度

なし。

固定客満足度

ーーーーー

和尚様曰く

ラブリーな作品です。


Sの項駄作その二

SAVAGE HOLY WARS” (1995)

駄作ポイント

ほんとにあのSAVAGEか??

文句垂れた人たち

LOOSE'N LETHALを知ってるリスナーはそりゃ怒るでしょう。

 83年の"LOOSE N'LETHAL"は本当に素晴らしかった。全世界マイナーメタルの凄みを30何分に凝縮したような作品だったが、こんなアルバムで再結成というのなら、再結成などするなよ。
 副業しながらミュージシャンできるという状況も問題ありですわ。
 イギリスマイナーメタルの没落ぶりを象徴するかのような、悲しい駄作である。

かばった人たち

マイナーなら何でも応援しなければならないと思ってるリスナー。

おなら。

メタル度

情けない!!

いちげんさん愛想度

まったくなし。

固定客満足度

ど怒り。

和尚様曰く

副業すんな!!



その三

SAVATAGE "POWER OF THE NIGHT" (1985)

駄作ポイント

とにかくガッカリ...

文句垂れた人たち

ファン大半。

 "THE DUNGEONS ARE CALLING"の次のアルバムがこれでしたから、そりゃもうガッカリだった。メジャーへ行くことが必ずしも音楽性向上にはつながらないということを、早々この時期に示してしまった迷作である。
 路線が変わったことを攻撃するつもりなど毛頭ない。それならそれで徹底しなさいって。もっとどおおおん!!とした音聴かせてくれなければ。次のアルバム"FIGHT FOR THE ROCK"も同様、ジャケットとタイトルだけが勇ましい、オナラアルバム。

かばった人たち

メジャーメタル好きの一部。

つまんない。

メタル度

あかん。

いちげんさん愛想度

結構ある。

固定客満足度

帰ろ、帰ろ。

和尚様曰く

地下室から早々逃げ帰ってくるような真似すんな。



その四

SAXON "CRUSADER" (1984)

駄作ポイント

曲、壮絶なまでにつまらない。

文句垂れた人たち

リスナー大半。

 バンド史上1、2と言えるくらいジャケットがかっこいい。86年のこれまた駄作"ROCK THE NATIONS"と並んで、しかしこれも駄作である。"ROCK THE NATIONS"はオープニング曲のみかっこよかったが、このアルバムには何もいいところがないかもしれない。そりゃ十人十色でこのアルバムを傑作という人もいるだろうけど、説得力ないと思う。

かばった人たち

イギリスの熱狂的ファンはどう言ったのだろう。

本当につまらない。

メタル度

しんどい。

いちげんさん愛想度

???

固定客満足度

おやじ、こんなもんじゃないだろ!?

和尚様曰く

名作も多いけど駄作も多いバンド。でもそんなところが憎めないっす。わしは昔からアイアン・メイデンよりもサクソンのほうが好きです。




和尚特選!
その五

SCORPIONS "SAVAGE AMUSEMENT" (1988)

駄作ポイント

AOR化した! 走る曲もない!

文句垂れた人たち

評論家。および評論家崇拝主義の阿呆たち。その感性を、恥じなさい。

 もう老人という年齢なのに若ぶってる、80年代からいまだ生き延びてる評論家さんたち、この作品を見て、「痛〜っ」と思ってるだろう。と言いたい。
 評論家の存在自体、音楽に限らず映画でもスポーツでも多大な活躍をなさってる方が多いので、悪いとは思わん。
 ただ、評論家、ライターも生身の人間である以上、誤解もするし先走りもする。
 時には軽く流す、そういう態度も読む方としては必要である。
 この名作中の名作を、退屈な作品と評した多くの評論家、ライターの方たち。懸命な読者の取るべき態度を教えてくださって、どうもありがとう。

かばった人たち

そりゃもう、買った人でしょ!

最高!

メタル度

さっすが、スコーピオンズ!!

いちげんさん愛想度

子供も大人もいらっしゃい!

固定客満足度

このバンドが好きでいて、本当に幸せ!

和尚様曰く

走らないメタルなのに、これほどの素晴らしい曲の数々。100点満点の名作です。



その六

SCORPIONS "EYE II EYE" (1999)

駄作ポイント

な なんやこのチャカポコ鳴るリズムは?

文句垂れた人たち

いっぱい。

 ハードロックバンドの作った「最チャカポコ作品」である。
 ツンポコツンポコとこしゃくに鳴るリズム音が不可解極まったアルバム。
 「こういう物の観方は良くないぞ」、と雄弁に語るジャケットである。それにしても、ここまでやれば過激さすら感じた。
 これが駄作かといえばとんでもない。
 トレンドへの歩み寄りといえば、確かにそうだったかもしれないが、やっぱり、黙って何分か聴けば、スコーピオンズの音である。だからすごい。
 私など、こういう音が果敢な挑戦ということではなく、普通に存在していてくれたら、トレンドの音楽もどれだけ楽しいだろうなと思った。
 それに、ラストナンバー“A Moment in a Million Years”はお約束の名バラード、というより、このバンド40年に渡る活動の中でもかなり上位に位置する名曲じゃなかろうか。

かばった人たち

これもいっぱい。最初いじめていたのに、かばう側へ転身してきた人も多かったのでは。

曲そのものはよい。

メタル度

リズムはさすがに情けない。

いちげんさん愛想度

一般人に対してはいいでしょうが...

固定客満足度

何とか...暖簾(のれん)には傷がつかなかったんじゃないですかね。

和尚様曰く

駄作と呼ぶ奴、耳が貧しいぞ。



その七

SEVENTH AVENUE "SOUTHGATE" (1998)

駄作ポイント

ジャケットだけは名作。

文句垂れた人たち

ぼく。

 とある人にジャーマン最高傑作!と薦められて買った作品。
 ど、どこが。と思った。
 人に薦めるときは最高最高を繰り返さず、「僕・私は好きだ」とか言えよって。
 確か同じ時分に中古屋で買ったRED DAWNというバンド(デイヴ・ローゼンタルの...)と同じような、キーボード主体型のメロディアスメタルであるが、誰も知らないRED DAWNが真っ直ぐ響いてきて、この、知り合いがジャーマン最高傑作!と叫びまくったこのバンドの音が何も響いてこないのはなんなんでせうか。
 結局この路線を理解し得ない人間の暴言になりますが、「××志向」という志だけははっきり見えても、全然プロフェッショナルじゃないのだ。メロディアスを語るのなら、もっともっといろんなバンド聴いて曲を作れって。

かばった人たち

いっぱい。名盤と呼ぶ人いっぱいいるんじゃないですか?

どうも真っ直ぐ響いてこない。

メタル度

普通。

いちげんさん愛想度

かなり。

固定客満足度

大満足...なんじゃないっすか?

和尚様曰く

プロの技か、または健気に奮闘する心にわしは2000円を払う。
でなければ金返せと言われても当然とミュージシャンは思ってほしい、



その八

SHOOTING GALLERY "SHOOTING GALLERY" (1992)

駄作ポイント

アンディー・マッコイ、THE CHERRY BOMBZの次なるアクション、ファンならおもいっきり期待して当然。やのに、なんだこのゴージャスオナラなサウンドは。

文句垂れた人たち

これまでのファン多数。

 CHERRY BOMZ直後のバンドだったから期待したが、この時期のハードロックマーケットに参入したくてしたくてたまらなかったのか、(当時)今風の愛想のよさが本来の味をも殺した感のある、これは失敗作である。CHERRY BOMBZと全然違う。
 “House of Ecstasy”の再録が収録されているが、元バージョンのほうが数倍良い。
 おそらくハノイ・ロックス関連でいちばん金のかかった作品かもしれないが、金かけたらつまらなくなるスタイルであることは、ファンならずとも、バンドもちゃんとわかっていたと思うのだが。

かばった人たち

いたの?

プー。

メタル度

メタルじゃなくてもいいんですけど。

いちげんさん愛想度

まあまあ良い。

固定客満足度

店ガラガラ、カウンターには身内だけ。

和尚様曰く

90年代メジャーロックンロールがいちばん好き!というリスナーならおいしい音だと思いますが。



その九

SINNER "COMIN' OUT FIGHTING" (1986)

駄作ポイント

何とバブリーな...

文句垂れた人たち

ぼく。

 どうもおっさんポップメタルというのは苦手でして。SLADEみたいな最初から超越しているバンドなら別であるが。
 マット・シナーはかなり好きなミュージシャンであるが、若い頃からおっさんカラーが味である人が、こんなに小奇麗になっではいけない。バブル期に札束撒き散らしていたアホのおっさんみたいである。質がヘタに良い分全然笑えんし。
 近年はまた、えらくカッコいい音出してらっしゃいますが。

かばった人たち

ファン。これを最高傑作と呼ぶ人もいる。

悪かぁないが。

メタル度

情けないんじゃないですか。

いちげんさん愛想度

ありすぎだって。

固定客満足度

3割不満7割満足といったところ...なんですかね??

和尚様曰く

この豪華さを堪能する耳がないのは悲しいことかもしれないけど、マットのおっさん、この音は似合ってないって。



その十

SKYCLAD "JONAH'S ARK" (1993)

駄作ポイント

ぱっとせんなあ...

文句垂れた人たち

さて?

 ホントにぱっとしなかった、このバンドのこの時期は。順調にアルバムもリリースし、メタル以外のジャンルからの注目度も高いようだったのだが。
 全然メタルでなくても構わないのだ。しかしこれではとにかく半端だとしか言いようがない。トラッド何とかとか、フォークメタルの最高傑作とか言われてきたが、それはこのアルバムのことではない。

かばった人たち

ファン。

これが退屈なのだ。

メタル度

さて??

いちげんさん愛想度

さあ???

固定客満足度

わからんちん。

和尚様曰く

無駄に思えた努力も結局花咲いて("FORKEMON"、2000年)よかったよかった。



その十一

SKYLARK "DRAGON'S SECRET" (1998)

駄作ポイント

デビュー早いぞ。

文句垂れた人たち

ぼく。

 偉そうなこと言うようだが(いつもか)、まず最初にデビューが早すぎるということである。これが2000いくらの価値があるCDですか。
 レーベルももっとじっくり育ててからアルバム出せって。
 何かこう、悪い意味でいっぱいいっぱいのサウンドである。それなりにテクニックもあるし曲の組み立てもしっかりしているが、スラッシュやハードコアならともかく、正統派で必死のパッチというのは一番おもろない。
 こういう路線なら、余裕持って優雅に演奏してなんぼなのだ。

かばった人たち

マイナーメタル様式美マニア。

屁。

メタル度

この程度でメタルを名乗るな。

いちげんさん愛想度

あり。

固定客満足度

ですからマイナーメタル様式美マニアはお気に入りでしょう。

和尚様曰く

マニアの皆さん、初心者に何か薦めるときはアルバム、選びましょうね。



その十二

SLAYER "SEASONS IN THE ABYSS" (1990)

駄作ポイント

走らないスレイヤー...

文句垂れた人たち

メタルは走ってなんぼと思うリスナー。

 これを名作!と誉め讃えたいですよ、そりゃ。
 しかしスレイヤーの中ではいちばん聴かんかった作品かもしれない。退屈というわけでもないのだが、「鬼が語る」という雰囲気で、語りを聞きたくないときは、やはり聴きたくない。
 走ろうが走るまいが、説得力は十分と書いておつりが来る。凄いアルバムであることは間違いない。

かばった人たち

いっぱいいました。

ポイント高いと思います。

メタル度

凄い!

いちげんさん愛想度

笑うくらい愛想なし。けどそれでいてスレイヤー。

固定客満足度

かなりのもんじゃなかったすか。

和尚様曰く

ヨーロッパではこれが最高傑作とされているようです。反対しません。
当時、このジャケットの顔にそっくりの先輩、中村君というのががいました。



その十三

SLIPKNOT "IOWA" (2001)

駄作ポイント

雑誌の絶賛、ありゃ一体何でんねん?

文句垂れた人たち

いっぱい。

 これ、インパクトだけで、芯がないじゃないか。
 そう言って語弊があるなら、個性取ったら何が残る? ものすごくマイナーな、ブラック/デスあたりのエポックメイキングな作品、そういうのと同じ空気を感じる曲もあるが、ちゃんと走ってくれないから欲求不満になる。個性だけで色だけで、高く評価する若い耳は私は持っていない。ごめんなさい怪物くん。
 ハリボテ脱いだら賢そうな、そんな雰囲気もまた今風でつまらない。
 これがトレンドになるのが考え物というか、普通の女の子が普通に聴いてたりするようなトレンドの影響というものが非常に恐い。
 アメリカでもビルボード初登場3位ということだったから、間違いなくこれが現代のポピュラーである。しかし病んだ世の中や...

かばった人たち

これもいっぱい。しかし実際の音がまったく見えないあいまいな絶賛が目立った。

乏しいよ。曲調が。

メタル度

これがメタルかどうかは。

いちげんさん愛想度

なさそうで、ある!というところが嫌い。

固定客満足度

わっからん。

和尚様曰く

尻馬に乗って生涯最高の名作だと言い切るのももちろん自由。しかし、そこまでツバ飛ばして賞賛する名作なら、ちゃんと育てろって。半年もしないうちにこのアルバム忘れられてたじゃないか。メタルファンもJポップリスナー化してるのか??



その十四

S.O.D. "BIGGER THAN THE DEVIL" (1999)

駄作ポイント

なんでこんな軽い音なのだ!?

文句垂れた人たち

と怒った人たち。

 “SPEAK ENGLISH OR DIE”はリリース当時メディアに完全無視されながらも、本当にエポックメイキングな作品だった。1985年という時期に、早くもこいつらはヘヴィ・メタルとハードコアパンクの間にある壁を簡単にぶっ潰していたのだ。
 で、まことに久しぶりのスタジオ盤第2作、多くのリスナーに心待ちにされるバンドになったこのバンドが出した音はといえば。
 なんなのだ、この軽い音は。
 歌詞読めば爆笑できるって、そんなもんいらんわい。俺はアメリカ人ではない。
 英語が素でわかるようなフリして(いや、実際理解なさってると思いますが)、音楽無視したレビュー書くなよ評論家。
 「料理法」という部分ではいくらでも遊んでほしいが、何というのか、「素材」で遊んでほしくなかった。この軽い音で本当にノレるんですか、絶賛していた方たち。

かばった人たち

それなりに思い入れのある人は許せたと思いますが。

でもヘチョい!

メタル度

10年以上前のデビュー作に比べれば、それはもう情けない。

いちげんさん愛想度

愛想だけは異様にいいですな。

固定客満足度

おいしい!って言わなあかんような雰囲気でしたが、知るかい。おいしいも何も、料理にしたら貧相ですらある。

和尚様曰く

ジャケットにはそりゃ笑いましたが、それだけで誉める気にはなれん。がくっ



その十五

SODOM "GET WHTA YOU DESERVE" (1994)

駄作ポイント

は、ハードコアすぎまっせ。

文句垂れた人たち

メジャーメタルファンはまず聴かなかったと思いますが...

 前作“TAPPING THE VEIN”もそうだったが、まさに発狂のサウンドである。ここまでハードコアになってしまうとファン置き去り、という感じだった。
 メリハリなど関係なしといった感じで全編怒涛の攻め攻め攻め。冗談じゃなく、どの曲聴いてもいっしょ。完全に意識先行型の世界である。何がこの人たちをこんなに怒らせたのだろうか。
 エキストリームメタルファンが聴くなら、まともにツボを突きまくってくれる嬉しいサウンドだと思いたいが。

かばった人たち

それなりに思い入れのある人はそりゃハードコアマニアでしょう。

すごい!!のあとが続かない。

メタル度

根性の入り様だけは恐れ入る。でも元々凶暴な人たちがここまで狂えば、ファンでも引くって。

いちげんさん愛想度

ゼロ以下。

固定客満足度

?????

和尚様曰く

これより先に聴く作品があると思います。“BETTER OFF DEAD”とか“CODE RED”とか“AGENT ORANGE”とか。



その十六

SONATA ARCTICA "SILENCE" (2001)

駄作ポイント

多くのリスナーの非難覚悟で言いますが、つまらんわい!!

文句垂れた人たち

と怒ったぼく。

 あんたら歳いくつ? めちゃくちゃ若いんでしょう? なんで若い音作らないんだ? 前作、ファーストは名作と言ってもよかった。
 なぜかといえば、若々しい音なんていうと白々しくなるが、メタルバンドらしく音楽以外何も見ずに疾走する姿が多くのバンドに初心を見せたと思う。
 で、この作品、音の前に、何か邪魔なものがあるのだ。ファーストはそれなりに大きなスタイルを完成させていたから、まだ2作目ということで、それをなぞるならそれでも全然構わない。
 しかし、余裕をみせるのはまだ早いんじゃないか? 余裕のおかげで疾走感(曲の勢いという意味じゃなく音そのものの勢い、手早く言えばこのバンドならではの猛る個性)が死んでおる。
 そしてもうひとつ。
 この作品に関してはエアロの“JUST PUSH PLAY”あたりと同様、やたらあいまいな内容の本命級絶賛が多くなかったか? 雑誌その他、これを誉めないと今のメタルの仲間じゃないぞという裏の言葉が読めた。ような。

かばった人たち

み〜んな。みんなから好かれる先生にハ〜イ!と手を挙げる小学生のごとく、み〜んな。

かなり立派なもんですが。

メタル度

まあまあ。

いちげんさん愛想度

いいですねえ。

固定客満足度

まだ2作目ですから、マスター、固定客の多さにあまり安心してアグラかいてちゃダメですよ。

和尚様曰く

これを聴かずして今のメタルはわからない!(いい意味でも悪い意味でも)




和尚特選!
その十七

STALE CORPSE - 陳屍SOUND OF PRISON” (2000)

駄作ポイント

中国本土のブルタルデスメタル...

文句垂れた人たち

これをいじめるなんてのはバンド以上に極悪人だぞ。

 駄作というより珍品。
 北京のブルタルデスメタルバンドのアルバム。デスボイスというより、酔っ払いのおっさんが意識を失う手前みたいな声である。
 歌詞は中国語であるが、歌詞カードには「希望終」やら「病狂的呑咽」やら「我是界魔」やら「鮮血去来戮」やら、「悲哀的走向死亡」ときたら転げ回って笑うしかない、その他いっぱい、何やら凄そうな漢字が並んでいる。しっかり中国語のアルバムタイトルも書いてあるが、こんな漢字は日本語にはない。英訳が“SOUND OF PRISON”だそうですけど.....
 .....とりあえず強烈と言わずして何と言おう。メタルリスナーとしての私の耳は、まさに刑務所に放り込まれたかのごとく悶絶している。
 馬鹿物コレクターとしての私は実に素晴らしい宝物を手に入れたと非常に満足している。
 中華人民共和国承認のシールが貼ってあるのがいちばん笑った。

かばった人たち

ぼく。陳屍大好き。

わはは!

メタル度

ぎゃははは!

いちげんさん愛想度

どわはははは!

固定客満足度

にょほほほほほ

和尚様曰く

中国デスメタルの門戸<ゲート>はこのバンドによって開かれた!!



その十八

STEELER "STEELER" (1983)

駄作ポイント

この情けない音。

文句垂れた人たち

このメンツに興味のない人たち。

 イングヴェイまるむしにロン・キール、それにだれだっけ、がいたバンド。
 ギターについては本当に酷い。速いだけ。泣きのギターという意味ではなく、本当にギターが泣いている。
 録音も非常に安っぽい。マイナーメタルを愛(め)でる心でもってこの安っぽさに愛着を感じないこともないが、「ここにダイヤモンド原石のきらめきがあった...(←評論家お得意の『...』)」なんて紹介にはやっぱり、全然納得できない。
 かといって駄作と言い切るにはこの真面目さ真っ直ぐさをして酷という気がするし、私は「珍作、迷作」の類いだったと思っている。

かばった人たち

このメンツに興味のある人たち。

プー。

メタル度

あかん。

いちげんさん愛想度

あるようなないような。

固定客満足度

−−−−−−−−

和尚様曰く

こんな貧相な音ないよ。こんなもの、名作扱いしたらメタルに迷惑だ。



その十九

STEELHEART STEELHEART” (2000)

駄作ポイント

よ! 一発屋!!

文句垂れた人たち

一発屋!とおちょくったぼくのようなアホリスナー。

 "She's Gone"が大当たり。この名曲が入っているというだけで駄作どころか、名作のひとつだろう。
 けど、それ以外、非常に屁なんですわ。それにその名曲が9曲目などというふざけた位置にあるから、印象が良くない。ファンでしか楽しめないというアルバムだった。
 90年代真ん中の復活アルバムも本当につまらなかったし、本当に濃いつら、天才だったのか?といまだに思わせるバンドだった。

かばった人たち

ファンでしょそりゃ。

1曲だけ名曲。

メタル度

あんまりない。

いちげんさん愛想度

ありすぎ。

固定客満足度

ーーーーー

和尚様曰く

"She's Gone"1曲で日本全国ドサ回りしなさい。



その二十

STEVE VAI FIRE GARDEN” (1996)

駄作ポイント

つまらん...

文句垂れた人たち

みんな絶賛。

 悪い作品ではない。当然駄作でもない。
 しかしギター弾かない人間の何割かは感じるであろう、この延々続く退屈さは何なんだ。
 個人的に思うが、この人がメインになるといつも難解なアルバム作りはります。「メンバーとして参加アルバム」に名盤が多い。アルカトラスにデイヴ・リー・ロスにPILに、、、他なんだった。ホワイトスネイクもわしは結構好きでしたぜ。

かばった人たち

ですからみんな絶賛。

多すぎじゃ。

メタル度

あんまり。

いちげんさん愛想度

あり。

固定客満足度

満足でしょ。

和尚様曰く

アナタ名義のソロアルバムはあんまり興味ない。ごめん



その二十一

STONE FURY "LET THEM TALK" (1986)

駄作ポイント

曲つまらん!

文句垂れた人たち

買った人ほとんど。

 こりゃあんまりですぜ!という作品だった。
 オープニング“Too Late”が前作ファーストのハイライト曲に並ぶ名曲で、これは凄そうだ!と思って2曲目でガクッ、うなだれた頭は最後まで上がることはなかった。
 この退屈さはハードロックを超えている。ひょっとしたら、何か新しいジャンルを作りたかったのかもしれない。不可解な作品である。

かばった人たち

でも1曲目だけは名曲だからそれで我慢できた人。

1曲目以外ホントにプー。

メタル度

1曲目以外はハードロックですらない。

いちげんさん愛想度

愛想は悪くない。

固定客満足度

おいしそうに見えて、大しておいしくなかったなあ。

和尚様曰く

1曲目はベスト盤にも入ってますので、そっちをどうぞ。



その二十二

STRATOVARIUS "DESTINY" (1998)

駄作ポイント

安いんだわメロディーラインが。

文句垂れた人たち

ぼく。

 格としてはトップに位置するバンドながら、本当に安いメロディー書くバンドだと当時は思った。(今は思わない)
 先が読めてしまう。このアルバムオープニングの10分以上の大作にしても、よくまあ、型通りのこんなメロディーラインで10分も続けよるなあと思う。
 しかしそれが言いたいのではない。
 過大評価だと私はデビュー時から思っていたが、しかし、ファンの応援あって、結局は本当に、トップクラスの風格を持つバンドになったではないか。
 ファンがバンドを育てたということである。今では誠に素晴らしいメロディアス・メタルバンドになった。様式美の枠にとらわれない自由なスタイルも謳歌しているが、なにをしてもサマになるバンドに現在はなっている。

かばった人たち

ぼく以外??

屁。

メタル度

情けないぞ!

いちげんさん愛想度

ありすぎ。

固定客満足度

みんな手をつないでほっぺたすり寄せて仲良く大絶賛!!

和尚様曰く

近年は素晴らしいバンドになってますから。



その二十三

STRYPER "IN GOD WE TRUST" (1988)

駄作ポイント

クリスチャンの手先め!

文句垂れた人たち

クリスチャンの手先め! なんて言ってたバカな人がまだいたんですよ。評論家の中にも。お笑いですね!

 このバンド好きな人、嫌いな人、私の年代では同じくらいの割合でいたが、嫌いな人の言うことが、大体一致している。
 ドラムスの音が酷いということである。
 確かに、変な音である。
 私などそれが気にならないので、このバンドをいつもいいバンドだいいバンドだ、言ってきたが、駄目な人は駄目なんだろう。
 それとは別に、このバンドは雑誌によく叩かれた。
 キリスト教がどうの。クリスチャンがどうの。布教のために音楽を使うな、とか。
 ある種の人たちには、音の表情、メロディーの素晴らしさが、「とある意識」によって、鑑賞できないでいるのだろう。
 このバンドが本命級に気に入ったとして、なぜその人が宗教に入信すると決めつけるのか、わしには理解できない。素晴らしい音楽がここにある。それでいいではないか。
 通算4作目のこの作品、前作、前々作の充実度には負けるが、基準自体が尋常でない高さを誇ったバンドなので、もちろん知らない方にはこの作品も大推薦である。

かばった人たち

もちろんファンです。

後半退屈。

メタル度

このバンドらしい、いいサウンド。

いちげんさん愛想度

かなり。

固定客満足度

さすがストライパー!

和尚様曰く

いいアルバムじゃないですか! アーメン。



その二十四

SUICIDAL TENDENCIES "THE ARY OF REBELLION" (1992)

駄作ポイント

ハードコアぽくないー!

文句垂れた人たち

と怒った人たちいっぱい。

 初めて聴いたときは面食らったが、聴くうちに唸ってしまった。
 雰囲気的には非常にヘヴィーなアルバムである。
 即効性の効き目が売り物だったバンドが、こういう屈折した味を出せばファンは当然戸惑うだろう。そんなことは、バンドからすれば百も承知だったのだ。
 変わった変化したと騒ぐリスナーなどいらぬわい、そう言い放っているサウンドだということを前提に聴いてほしい。外国ではかなり評価の高かった作品である。

かばった人たち

しかし質はすごく高いよ!と思ったリスナーちょっと。

聴き応えあり!

メタル度

かなり。

いちげんさん愛想度

ハードコア時期に比べれば、そりゃあ愛想は良い。

固定客満足度

出ていった客も多かったけど、新しい固定客も増えたと思う。

和尚様曰く

ハードコア時期以上にひねくれたサウンドですが、決して安くありません。



その二十五

SYMPHONY X "THE DEVINE WINGS OF TRAGEDY" (1997)

駄作ポイント

センスあるようであんまりないんじゃないですか、ギタリストさん。

文句垂れた人たち

メロパワ嫌い。

 このバンドも長い間ぱっとしなかった。
 94年のファーストアルバムは、ギターのフィーチュア度が低く、しかしボーカルが素晴らしくて、何年かはそういう路線で行くべきだった。
 このバンドをはじめギタリスト偏重主義のバンドは、メジャーな音出してるようでいて、実際かなりマニアックな路線に陥っている場合が多い。
 このバンドは、今となればそういう時期も過ぎた。

かばった人たち

メロパワ好き。

退屈。長い。

メタル度

プー。

いちげんさん愛想度

あり。

固定客満足度

こういう音好きな人みんな友達!じゃないんですか?

和尚様曰く

ボーカリストがんばれ。




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