ちなみに「駄作ポイント」は拙僧の意見じゃございません。リリース当時、そういう風に見られていたという事実です。誇張もたまにありますが。


〜T

その一

TALAS "TALAS featuring BILLY SHEEHAN" (1980)

駄作ポイント

げ? これがTALAS??

文句垂れた人たち

さあ?

 情けないMR.BIGみたいな音である。TALASセカンドアルバム"SINK YOUR TEETH INTO THAT"とは別人。
 でもビリー・シーンは最初からしっかりビリー・シーンであり、このノウテンキなアメリカンポップス謳歌サウンドにおいても、グヮングヮンと得意のあの音を響かせていた。
 メタル度は至って低く、セカンドアルバムでファンになった人間にはかなり物足りないと思うが、しかしMR.BIGとの共通点がちょろちょろっとうかがえるところ、決して駄作とも言い切れない。

かばった人たち

ミスター・ビッグファンの中には気に入る人もいっぱいおられるかと。

まあまあ。

メタル度

メタル側から見れば大層情けない気が。

いちげんさん愛想度

あり。

固定客満足度

???

和尚様曰く

変わったサウンドです。





和尚特選!
その二

TANK "POWER OF THE HUNTER" (1982)

駄作ポイント

安っぽい音!

文句垂れた人たち

ゴージャスな音至上主義の評論家、およびリスナー。

 「メタルでもこんなにゴージャスな音ができるんだ!」という音がヒットチャートに登場してきた時期、それはもうクソミソに叩かれた作品である。
 私はこれが、このバンドでいちばん好きなアルバムである。
 安っぽくホコリくさい音であるが、根性だけの世界である。これを聞いて、「毒にも薬にもならない」などと、絶対誰も言わない。多くの良識ある音楽ファンは「やかましい」「うるさい」「おちつけ」「やめてくれ」、必ずそういうリアクションを取る。
 だからこれは、相当純度の高いメイドイン・メタルサウンドなのだ。
 この「らしさ」がわからない人は、マイナーメタルの魅力を解しない人である。そういう人向けのメタルアルバムも、よく売れ過ぎて在庫過剰、中古市場1円という形であちこちに転がっているので、そっちへどうぞ。
 私にはこれは夢の音である。間違いなく人生を変えられた。
 感謝すればいいのか、人生返せと言えばいいのか...

かばった人たち

それはもう、タンクフリーク。

かっこいい! カッコよすぎる!

メタル度

満点!

いちげんさん愛想度

ゼロ以下。

固定客満足度

これでいてこそコイツら。さすが、あっぱれ!

和尚様曰く

名作中の名作。メタルマニアは聴かずに死ぬな。



その三

TANKARD "THE TANKARD" (1995)

駄作ポイント

一言、つまらん。

文句垂れた人たち

ファンもいちげんさんもたくさん。

 そりゃタイトルがこれだったから、一球入魂のアルバムだったと思う。
 そこで、コケた。
 エキサイターみたいだった。なめとんのか。誰もこんな、真面目一徹な路線など期待していなかったのに。
 メタルフリークの言い分は置いといて、楽曲的に良い作品ができたのであれば、風格あるバンドとして多くの真面目なリスナーにもアピールしたと思われる。が、曲もオナラ。「味」であったオフザケ過激スタイルもべんとへっ込んで、こりゃあかん。
 次の作品で即軌道修正されたが、バンド円熟期にあたる時期に、ファーストアルバム以下の作品出してコケたのは痛かった。

かばった人たち

知りません。

あかん。

メタル度

情けない。タイトルが空しい。

いちげんさん愛想度

ないでしょう。

固定客満足度

手間ヒマかけてくれてても、おいしくないもんはおいしくない。

和尚様曰く

あかんこれは。
しかし2002年"B-DAY"で堂々復活!



その四

TEN "THE ROBE" (1997)

駄作ポイント

早くも飽きた。

文句垂れた人たち

と思った人たち。

 何をやってもサマになるプロフェッショナルの技を、デビュー時から感じさせた素晴らしいバンドだったが、同じ色の作品が3つも続けばさすがにリスナーは飽きる。
 聴けばしっかり最後まで早送りなしに聴けるが、かといってずっと印象に残る曲がないという、神業級の完成度という器の中に、実は小さい物しか詰まっていなかったような。大きい器なんだから、大きい物が詰まっていてほしい。

かばった人たち

初めてこの作品でこのバンドに接した、という人はそう悪い印象持たなかったと思いますが。

悪くありません。

メタル度

飽きた、と思えば情けなく聴こえる曲も。

いちげんさん愛想度

まあまあある。

固定客満足度

評価は二分。

和尚様曰く

駄作とまではいかないと思うんですけどねえ。



その五

TESTAMENT "DEMONIC" (1997)

駄作ポイント

デスメタル化した!

文句垂れた人たち

くそ評論家。くそ評論家好きのくそリスナー。

 これ酷評した人たちが、1999年ヘヴィ・メタル最高傑作“THE GATHERING”聞いてどう思ったのだろう。さすがテスタメント、とか言ってたら、尻噛んだろかと思う。
 しかし大体、これのどこがデスメタルなのか。ブラストビートあるか? ギターソロはただ鳴ってるだけか? 特に評論家が、いかに思い込みだけで文章書いているかということがわかった。
 なぬ? デス声のチャック・ビリー本人がやり過ぎたって雑誌で言ってた? だからこれは失敗作? あれは私も読んだ。
 あのなあ、バンドは自分たちの作品を売ることを、ごく真っ当に第一に考えるもの。酷評した(または酷評の輪に入っていた)インタビュワーに、営業活動の一貫として弁明するのは当たり前だろが。
 ミュージシャンが失敗したと語っていた、ハイ僕らの言い分が正しかった! よくそんな幼稚な考えで仕事してよるなと思う。
 デス声ははっきり断言して、「デス」の真似ではない。迫力一辺倒のスタイルを出そうとした効果である。
 何をどう言ったって、万人が認めた“THE GATHERING”がこの作品の延長上にあるのは間違いないのだ。
 確かに曲そのものはこのバンドとしては並かも知れないが。

かばった人たち

ファン!

いいぞ。

メタル度

凄すぎ。

いちげんさん愛想度

まったくナシ。

固定客満足度

余計トリコになった客もいれば入り口で帰った客もいた。

和尚様曰く

過激一辺倒のテスタメント。迫力は物凄いです!



その六

THOUGHT INDUSTRY "SONG FOR INSECTS" (1992)

駄作ポイント

なんじゃこりゃ??

文句垂れた人たち

評判買いした人多数。

 一応メタルのレーベルから出ていたバンドだが、確かにメタルの一装備品ではありながら、中身は非常にアバンギャルドな世界である。
 2、3、スリリングな聴き所はあるが。
 個人的には決して嫌いではない。ただし当時、雑誌の評価で買った知り合いが怒っていた。

かばった人たち

バカテクメタル好きおよびアバンギャルドプログレファン。

???

メタル度

???

いちげんさん愛想度

ゼロ以下。

固定客満足度

固定客がいちばん喜ぶ類いの音だとは思いますけど。

和尚様曰く

1枚2枚持ってる人はまずおらず、気に入らない人は即中古屋、その他はアルバム全部そろえてるマニア!というバンドです。



その七

THUNDER "THE THRILL OF IT ALL" (1996)

駄作ポイント

へぼい!

文句垂れた人たち

大ファン以外。

 "Cosmetic Punk"という曲はいいが、しかし曲命であったバンドがこんなアルバム出してはいけない。
 やってるバンドにとってはすべてが名曲、とはいうけど、客観的にそのへん見ることができるミュージシャンが本当の名曲メイカーと言える。そういう人たちであるはずなのに。
 おいおい、睡眠不足ですか?という作品だった。

かばった人たち

大ファン。

これがつまらないのだ。曲命のバンドだったのに。

メタル度

なさけない!

いちげんさん愛想度

おおいにあり。

固定客満足度

マスター、睡眠不足か?

和尚様曰く

いい音出してるんですけどね〜〜。



その八

TOKYO BLADE "BLACKHEARTS AND JADED SPADES" (1986)

駄作ポイント

な、なんやこれ? ほんとにTOKYO BLADE?

文句垂れた人たち

特にファンだった人たち。

 阿呆なジャケットで一目瞭然、80年代メタル、駄作の筆頭とされている作品である。格式高いブリティッシュメタルとして名を売った人たちだから、これはないとファンは怒った。
 雑多な趣味を持つリスナーからすれば、音自体は悪くない。何ともマヌケな置物のような、わかる人にはわかる妙な愛着を感じさせる音だった。
 タイトルチューンがアイアン・メイデンのパクリだと言って本気で怒ってた評論家がいたけど、なんのなんの、実際聴けばわかるが、パクリというより、これは「夜店のわたがしの袋に印刷してあるディズニーのキャラクター」のようなものである。本気で怒るほうがアホである。
 どうせアホになるなら、すべてアホになってほしかった。アホが足らんのが駄作だと私は思うなり。

かばった人たち

何も知らずに買った人ほど楽しく聴いていたと思うんですが...

ヘチョいのもあるけどいいのもある。

メタル度

このバンドは立派な登録商標がありましたから、比べれば情けないなあ。

いちげんさん愛想度

愛想だけは異様にいいです。

固定客満足度

?????

和尚様曰く

駄菓子の魅力がわかる人はどうぞ。100円ショップの良品みたいなサウンドです。



その九

MACALPINE "EYES OF THE WORLD" (1990)

駄作ポイント

曲あかんやん...

文句垂れた人たち

曲あかんと思ったリスナー。

 MARSといいこのMACALPINEといい、バンド活動のダメな人だった。80年代のソロ作品は2つとも★★★★★級の出来だったのに。
 この作品では、まずオープニングナンバーにコケる。何を、牧場の昼寝のような音楽を。AORメタルというのが90年代脚光を浴びたが、これに至っては完全にAORである。ギターの存在感なし。
 最近はこの人、メタルを離れ、職人化しとりますが、あのわかりやすかったメタルギター時代が懐かしい。
 あの音を聴かせてくれてこそ本当の復活だと思うのだが。(マーク・ボールズの“RING OF FIRE”では本当にいいギターを弾いていた。だからこれを自分のソロで演ってくれって!)

かばった人たち

わかりません。

ですからあかん。ラストナンバーはまあまあ。

メタル度

ソロ作品と比べればそれはもう...

いちげんさん愛想度

愛想はいい。

固定客満足度

見かけだけきれいでも肝心の味がこれじゃあ、困ったな。

和尚様曰く

いかりや長介風に「コリャアダメだ」 ぱうわうわ〜ん



その十

TRANCE "DIE HARD" (1997)

駄作ポイント

ヘぼいの一言。

文句垂れた人たち

ありゃ、懐かしい名前だ!と思って買った人たち。

 大体、なんだこのジャケットは。
 もう何があっても素晴らしい音は飛び出してきそうにないサイテーの絵である。これは、あのトランスなのだ。“VICTORY”であのアクセプトも追い越した。
 聴く前の印象が安っぽかったのは大失敗、そして音そのものも予想通りつまらなかったので大大失敗。
 それなりにメジャー風の音であるが、こういう音だったら、露骨に歌が下手だとか言われてしまうのだ。それび力量も、悲しいが明らかに落ちている。
 注釈10枚くらい重ねないとわからないような、こんなバンドになったとは...復活はあるか?

かばった人たち

くされメタルマニア。

おなら。

メタル度

なっさけない。

いちげんさん愛想度

あるようでない。ないようである。

固定客満足度

お疲れさまでした。

和尚様曰く

ばいばーい。でも悲しい...



その十一

TREAT "TREAT" (1991)

駄作ポイント

全然TREATちゃうやん...

文句垂れた人たち

これまでの良質極まる北欧スタイルを応援してきたリスナー。

 タイトル通り、一球入魂の勝負作。
 なのに、コケた。
 これが本当にTREATらしい作品だったら、90年代を代表するバンドになっていた。
 この馬鹿馬鹿しいコンテンツ「駄作成仏」でよく言ってることであるが、拙僧は貧乏人なので、仮に色が予想と全然違う作品であっても、2000いくらという大枚を払った以上、とりあえずは良さを探そうと聴き込んでみるのである。
 完全にアメリカンハードロック化したこの作品、じゃあアメリカンバンドとして聴いてやろうと思ったが、それでも結局つまらなかった。
 いちばんガック〜ときてるのはバンドの方だろうが、あれほどいい音を提供してくれたバンドだった、大概ダメージの残る痛い失敗作だった。
 のち、大復活を遂げてくれるが。

かばった人たち

知る限りでは、おらん。

全然違うバンドとして聴いても、全然フツー。

メタル度

情けないでしょ。

いちげんさん愛想度

愛想はこれまで以上に良い。

固定客満足度

店違うぞ、帰ろ帰ろ。

和尚様曰く

80年代の作品はいまだに通用する傑作名作ばかりなんですが。
とにかく、2010年に全盛期の姿そのままで復活したのは嬉しかった!



その十二

TWISTED SISTER "LOVE IS FOR SUCKERS" (1987)

駄作ポイント

落陽のオカマ帝国...

文句垂れた人たち

何をしでかすかわからないというかつての空気に惚れ込んでいたファン。

 前作“COME OUT AND PLAY”で悪い予感は感じたのは私だけだったのだろうか。しかしここまで、品行方正な音になってほしいとは誰も願わなかったんじゃないか。
 堂々とした音が「これぞ音楽性の発展!」と言い切っているようで、何か、聴き手と交わる部分がすごく少なかったような作品だと思った。誉める人は誉めてたけど。でもこれが最後の作品になった。

かばった人たち

評論家若干、ファン若干。

悪くないです。

メタル度

このバンドと思わなければ。

いちげんさん愛想度

まあまあ。

固定客満足度

マスター、一生懸命がんばってるのになぜお客さん来ないんでしょうねえ...

和尚様曰く

質は決して低くありません。



その十三

TYRAN' PACE "WATCHING YOU" (1986)

駄作ポイント

拙僧には理由がわからぬが、えらいバッシングにあっていたようじゃ。

文句垂れた人たち

評論家若干、そいつらお抱えリスナー多数。

 いいアルバムだと思うけどなー。特にラルフ・シーパースの若かりしころを堪能できる。
 前作、ヤケクソ狂い咲きメタルサウンドからすれば、えらく変身してしまった音ではあるけど、曲が良かったのでわしは全部許す。いや、許すも許さないも、これを駄作扱いする理由が見つからない。

かばった人たち

わし。

いいっすよ。全曲◎とはいきませんが。

メタル度

OK!

いちげんさん愛想度

ジャーマンマイナーメタルにしてはめちゃくちゃ愛想のいい音。

固定客満足度

おいしいと言う客もおれば大したことないと言う客もいた。

和尚様曰く

ラルフ・シーパースの熱唱が光る、個人的にはお気に入り作品です。



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