ちなみに「駄作ポイント」は拙僧の意見じゃございません。リリース当時、そういう風に見られていたという事実です。誇張もたまにありますが。


〜W

その一

WARFARE "HAMMER HORROR" (1990)

駄作ポイント

とりあえず誰が聴いてもヘンなメタル。

文句垂れた人たち

ファンも、運悪く聴いてしまった普通のリスナーもみんな。

 イギリス伝統ホラームービーに対する賛歌、とは笑わせてはいかん。CD化されてジャケットだけはかっこよくなったみたいだが、内容まで変わるわけがない。
 個人的に聴いたメタル作品の中で5本の指に入る超・超駄作である。
 もともとあのVENOMにも似た(って、実際お友達である)ジャンクサウンドを得意としていたバンドであるが、ここに至ってはそれ風の魅力すらない。ポップになるならなるで、もっと元気にやらなあかんのと違いますか。
 単純なメタルらしさすらほとんどうかがえない、妙に弾けた雰囲気が100%理解不能。
 何でコレのコンセプトが伝統ホラームービーなのかホラー映画に失礼だ。

かばった人たち

いるの?

サイテー。

メタル度

情けない大賞堂々のグランプリ。

いちげんさん愛想度

全然ありません。

固定客満足度

店焼くぞ!

和尚様曰く

あんまりひどすぎて笑う気すら起こらん。ファーストアルバムみたいなジャンクハードコアなサウンドならまだ救いはあった。



その二

WARHEAD "WARHEAD" (1995)

駄作ポイント

メンツは感動モノですが...

文句垂れた人たち

ファンじゃない人でしょ。

 TANKのアルジー+WARFAREのEVO、MOTORHEADのワーゼルというトリオ。
 ということはすなわち、名作ということである。
 はずが。
 内容が予想通りであれば確実に伝説となっていたはずが、多くのファンが「え!?こんなアルバム出てたの??」と言うその理由はずばり、非常につまらない内容だったからだ。
 音の雰囲気だけは素晴らしいんですけどねえ...

かばった人たち

...何とも...

これがヘボいんだわ。

メタル度

ヘボいから情けない。

いちげんさん愛想度

ゼロ。

固定客満足度

...何とも...

和尚様曰く

酔っ払いながら仕事しとるんとちゃうのか。



その三

WARRANT "CHERRY PIE" (1990)

駄作ポイント

この軽い存在感はメタルリスナーの敵!

文句垂れた人たち

特にハードコア好きのメタルファン。

 個人的にはリーダーの人の、人間軽そうな馬面だけは好きになれなかったが、それは置いといて、このジャケット、タイトルその他が当時は軟派の代表みたいに思われていた。
 出たときは雑誌もそういう風に煽っていたから、私もリリース当時は聞かなかった。
 軽い言葉並べて煽る奴もアホである、しかしそれを鵜呑みにして聞かないメタルリスナーはもっとアホだったかもしれない。反省。
 わしは“DOG EAT DOG”から遡って聴いたが、ちゃんと出たときに聴いておればよかった。アメリカ人ならではのハードロック感性というのか、そういうものをすごく大事にしているサウンドであり(ブラックフットもお得意にしてた“Train Train”のカバーがある)、重量感、メリハリもはっきりある(“Uncle Tom's Cabin”を聴きなさい)。
 名作“DOG EAT DOG”ほど突き抜けてはいないが、アメリカン・メタルとして一級品である。

かばった人たち

ポップ好きのメタルファン。

かなりいい。

メタル度

情けなくない!

いちげんさん愛想度

かなり。

固定客満足度

かなり。

和尚様曰く

ハードコアリスナーから叩かれた作品というだけ。アメリカンハードロック好きにはマストの作品です。



その四

W.A.S.P. "INSIDE THE ELECTRIC CIRCUS" (1986)

駄作ポイント

曲プー、手の込んだ音のわりにいいとこなし。

文句垂れた人たち

WASPらしさを当たり前に期待して買った人たち。

 80年代最大のモンスターバンドも、3作目にしてどっひゃあとコケた。
 あんな格好して実際はIQの高い人たちだってことは最初からわかっている。わざわざアホやる、というところが大きな魅力だったのだ。
 セカンド(前作)は曲が良かったから、まだ良かった。IQ高いぞという裏なのか表なのか、それをここまでしつこくアピールされたら、そりゃもう嫌味になってしまいます。曲がつまらん。見たまま行かんかいな。

かばった人たち

なぜか評論家。

プー。

メタル度

情けない。

いちげんさん愛想度

愛想良いけど、ちょっと偉そうな感じもある。

固定客満足度

見かけよくても味がこれじゃあ..

和尚様曰く

金のかかった駄作の典型だと思います。



その五

WHIPLASH "CULT OF ONE" (1996)

駄作ポイント

何ともハンパな走らないメタルサウンド。

文句垂れた人たち

これはWHIPLASHじゃないと叫んだWHIPLASHマニア。

 こんなバンドじゃなかったのに。かなりメジャー化したサウンドであり、実際メジャーレーベルに移籍した。
 しかしあの素っ頓狂な疾走感に代替し得るものがなかった。大失敗作品である。
 違うバンドになってしまったならなってしまったで、銭払った分の聴き甲斐を探して探して三千里、しかしこりゃあかんかった。
 同路線の退屈なアルバムもう1枚出して、その後は“THRASHBACK”、リアル・WHIPLASHサウンドに帰ってきてくれた。

かばった人たち

あれこれ難しいこと言う評論家の喜びそうな音ではある。

つまらんと思いますが。

メタル度

情けないと言うほどではない。

いちげんさん愛想度

あまりない。

固定客満足度

店間違えたわい。

和尚様曰く

この作品で初めてこのバンドを知った、という人にもこれは結構つらいんじゃ...



その六

WHITESNAKE "SLIP OF THE TONGUE" (1989)

駄作ポイント

伝統のブリティッシュハードロックカラーを壊した悪作品!

文句垂れた人たち

評論家いっぱい。ファンもいっぱい。

 駄作ポイントとしては2つ。
 スティーヴ・ヴァイが自分のカラーを出しすぎその結果ブリティッシュハードロックの老舗たるバンドの屋台骨が揺らいだこと。
 デイヴィッド・カヴァーデールの素っ頓狂な歌い方。
 そこは2つとも全くの事実であるが、しかし駄作ポイントにはならないのだ。
“Fool for Your Loving”のスティーヴ・ヴァイバージョンが食あたり起こしそうだが、しかし駄作にはならない。
 “Wings of the Storm”、“Sailing Ships”2曲の名曲がさすがさすがのホワイトスネイク。単純にハードロックアルバムとして、すごく楽しいアルバムだと思う。

かばった人たち

ぼく。および普通の洋楽リスナー。

かなりいいです。(1曲除いて)

メタル度

まあまあある。

いちげんさん愛想度

愛想のよさは確かにこのバンドらしくないなあ。

固定客満足度

帰る客もおれば楽しく騒ぐ客もあり。

和尚様曰く

浮いてはいますが、いいアルバムだと思います。



その七

THE WILDHEARTS "ENDLESS, NAMELESS" (1997)

駄作ポイント

何だこのトレンドな雰囲気は!

文句垂れた人たち

と怒った人たちいっぱい。

 「ジャンケンスタイン」はぶっ飛んだ。
 理屈でそのインパクトが覚めるほど、わしは頭のいいリスナーではない。
 ハードロックンロールの代表とされたこのバンドであるが、実際すごくひねくれた音を造っていたので、このジャンク感覚極まる新路線だって、そのひねくれ感覚の範疇に入っていたと思った。
 インダストリアルメタルがどうのこうの言ってた評論家がいたけど、そんな解釈は門構えだけを論じた浅い解釈である。
 インダストリアルスタイルの一線級バンドが、人間性を極度に配した硬鉄の光沢の度合いを競っていたのに比べ、このワイルドハーツのサウンドは、喩えるなら、鉄クズ屋のにーちゃんがゴミでロボットを作って闘わせているかのような、映画「リアル・スティール」を思わせる、妙なアスレチック感覚いっぱいのジャンクサウンドだった。非常に面白く魅力的なサウンドだった。

かばった人たち

でもカッコいいんだからいいじゃんかと思った人たちいっぱい。

捨て曲もあるけどハイライト曲のカッコよさといったら。

メタル度

結構ある。

いちげんさん愛想度

あまりありません。でも今風の感覚でいえば愛想ある方なのかも。

固定客満足度

店の構え変わっちゃったねえマスター。

和尚様曰く

このバンドならではのポップさも活きているし、これのどこが問題作だ?




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